“優等生だった”24歳女性ダンサーが入れ墨を彫った経緯「整形も豊胸もオープンにしている」
六本木の夜の街、ROKUSAN ANGEL(旧バーレスク東京)のステージから差す幾筋もの光に照らされて舞うショーダンサーたち。そのなかにひときわ目立つキャストがいる。
Minaさん、24歳だ。170センチのすらりとした長身。そこから伸びる四肢に、目を奪われる。右手首から二の腕、両肩を経て左腕までぐるりと入れ墨が覆っているのだ。胸元のハートが燃えた絵柄の入れ墨を指して「バーレスク(当時)に入ったあとに彫ったのは、これだけかな」と笑った。
若年でありながらすでに在籍5年目。年上の後輩も多く、その飾らない性格から慕われる存在でもあり、ダンス歴の長いMinaさんのショーには定評がある。着実にキャリアを築き、今やROKUSAN ANGELを牽引する実力派として成長を遂げたMinaさんの半生を聞く。
――当時のバーレスク東京に入ろうと思ったのは、どういう経緯からでしょうか?
Mina:目立ちたがり屋なんですよね、昔から(笑)。中学生のころにチアダンスをやっていて、その後もジャンルの違うダンスを継続してきました。「メインで踊りたい」という思いはずっとあったんです。ちょうどコロナ禍、バーレスク東京も営業を停止せざるを得なかった時期ですが、インスタライブなどで遠隔の営業をやっていました。私はバーレスクメンバーのなかに“推し”が何人かいて、彼女たちのチェキを購入したりする、いわゆる「ファン」だったんですよね。そこから、自分もダンサーとして応募しました。
――実際に入ってみて、どうでしたか?
Mina:自分にお姉さんがたくさんできたみたいで、本当に居心地がいいです。もともとちょっと甘えたいところがあるからか、特に初期のころは先輩たちにいろんな相談をさせてもらっていましたね。絆はかなり深いと思います。演者だけではなく、運営の人たちもとても真剣に向き合ってくれるので、働くのが楽しいと思えています。
――かなり思い切った入れ墨を彫られていますが、周囲の反応はどうですか?
Mina:バーレスクの面接は、ダンス経験もあったし自信がありました。そもそも私、これまでの人生で叶わなかった夢はないんですよ。叶うように結構本気で打ち込むタイプで。ただ、受かったあとに聞いた話では、入れ墨はややネックになったようですね……。最初のころは、水着の衣装のときに長袖の水着を渡されたこともあります(笑)。確かに第一印象で損することはありますね。
お客様からも「しゃべってみたらこんなに面白い子だったのか!」みたいにお声がけいただくことが多いです。ちなみに私、お客様に隠していることはほぼないんです。整形も豊胸もオープンにしていて、「ここまで自己開示する子は珍しい」なんて言われます(笑)。
「バーレスクのファン」からキャストに
入れ墨に対して客の反応は…
ライター、エッセイスト。可視化されにくいマイノリティに寄り添い、活字化することをライフワークとする。『潮』『サンデー毎日』『週刊金曜日』などでも執筆中。Twitter:@kuroshimaaki
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