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ロレックス投資の超基本「6世代ごとの違いと中古市場の評価」をプロが解説

【6桁世代(116)】斬新な要素も市場ウケはいまいち

【6桁世代(116)】116710LN

 2004年にデビューしたデイトジャストとターノグラフからが『6桁世代』に分類できます。 『6桁世代』では、それまでのロレックスでご法度ともいえるような要素が採用されている点であります。例えば、ターノグラフはデイト表示が赤文字なのですが、これは近代的なロレックスではこの世代のみ。ちなみに、日本限定バージョンでは文字が文字と針が緑色。こういった色使いは6桁世代ならではだといえます。  また、サブマリーナーの青文字盤(青サブ)やエクスプローラーの214270は、6桁世代ならではのデザインが市場では受け入れられなかったためか、どちらもモデル中期あたりでマイナーチェンジが実施されています。 <特に高値となっているモデル> ・デイトナ 116500LN:384万円~ ・緑サブ 116610LV:273万円~

【126世代(現行モデル)】前の世代に対してムーブメントが一新

【126世代】126710BLRO

 2015年デビューのデイデイトを皮切りに、新世代ムーブメントを搭載したモデルが現行の126世代といえます。  この世代が出るまで、リファレンスの桁数から『4、5、6』というように分類できたのですが、126世代からは法則が変更。『116610LN(6桁)』の次は、『1116610LN(7桁)』かと思いきや、『126610LN(116⇒126)』という変化になったわけです。また、ディープシーは2018年に126660が登場した後、2022年に再度モデルチェンジ。現行品は136660となっているわけですが、こういったことを見ると、今後は「136⇒146⇒156」というように世代が進んでいくのだと思います。  ちなみに、ここでは分かりやすく「126」としていますが、モデルによっては「124」という場合もあるため、厳密には「x2x」世代といえるかもしれません。  この世代の特徴は、116世代に対してムーブメントが一新されているという点。また、デザインは5桁世代の法則に戻ったといえ、116世代にあったような「赤色デイト」などは採用されていないといえます。 <特に高値となっているモデル> ・デイトナ 126500LN:484万円~ ・オイスターパーペチュアル 124300 ターコイズブルー文字盤:379万円~ ・GMTマスター2 126720VTNR(ジュビリー):320万円~ ・GMTマスター2 126710BLRO:319万円~  以上、ロレックス各世代をざっくりお伝えしましたが、GMTマスターシリーズを例とすると以下のように分類できます。 【より古い4桁】6542 【4桁世代】1675
 【80年代ヴィンテージ】16760 
【5桁世代】16710 
【6桁世代(116)】116710LN
 【126世代】126710BLRO  Xなどを見ていると現行品に関心がある人が多いように感じますが、中古品に目を向けると、その選択肢は大きく広がります。ロレックスの各世代を知ることによって、より豊かな時計選びができるかと思います。 <文/斉藤由貴生>
1986年生まれ。日本初の腕時計投資家として、「腕時計投資新聞」で執筆。母方の祖父はチャコット創業者、父は医者という裕福な家庭に生まれるが幼少期に両親が離婚。中学1年生の頃より、企業のホームページ作成業務を個人で請負い収入を得る。それを元手に高級腕時計を購入。その頃、買った値段より高く売る腕時計投資を考案し、時計の売買で資金を増やしていく。高校卒業後は就職、5年間の社会人経験を経てから筑波大学情報学群情報メディア創成学類に入学。お金を使わず贅沢する「ドケチ快適」のプロ。腕時計は買った値段より高く売却、ロールスロイスは実質10万円で購入。著書に『腕時計投資のすすめ』(イカロス出版)と『もう新品は買うな!』がある

もう新品は買うな!もう新品は買うな!

もう大量消費、大量生産で無駄遣いをするのはやめよう

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