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藤田菜七子に続き「20歳の女性騎手」が突如引退…。女性騎手“引退ドミノ”はなぜ続いてしまうのか

若手騎手にとって体重調整も課題

大江原比呂騎手

JRA初勝利の際、祖父の大江原哲氏に祝福される大江原比呂騎手

 また、男女問わず若手騎手が越えなければいけないハードルの一つが減量である。まさに今回の大江原比呂騎手がそうだったように、まだ成長途上の若手にとって体重調整は簡単ではないはずだ。  若手騎手には最大4kgの“減量特典”もあるが、逆にそれが足枷になることもあるだろう。

出産をする場合は2年前後現場から離れることに

 そしてもう一つ、女性騎手は今後「結婚→出産」という可能性もある。もちろん多様性の時代といわれる現代社会では結婚をしない、出産をしないという選択肢もある。  ただ、結婚だけなく出産をするとなると、女性騎手は少なくとも2年前後は現場から離れなければいけなくなるだろう。地方競馬では出産、子育てを経て、40代で活躍している女性騎手もいるが、結婚もしくは出産を機に引退の決断を下すことも珍しくない。 「スマホ」「体重調整」「結婚・出産」——。若手騎手、とりわけ女性騎手が越えないといけないハードルは決して少なくない。 文/中川大河
競馬歴30年以上の競馬ライター。競馬ブーム真っただ中の1990年代前半に競馬に出会う。ダビスタの影響で血統好きだが、最近は追い切りとパドックを重視。競馬情報サイト「GJ」にて、過去に400本ほどの記事を執筆。
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