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全日本選抜競輪「選考漏れ」の新田祐大が出走。“実質的な裏開催”「小松島ミッドG3」が見逃せないワケ

“裏開催”的なレースとなる「小松島ミッドナイトG3」

競輪 全日本選抜の選考から漏れた新田ではあるが、その直近のレース参戦に注目が集まっている。2月17日から19日に小松島競輪場で開催される「ウィンチケットミッドナイトG3」だ。  小松島ミッドG3は全日本選抜の「実質的な裏開催」となり、G1レースに出場しないS級選手たちが競い合う場となる。  そもそも「ミッドナイトG3」とは、試行的にミッドナイト競輪に導入されたグレードレース(3日制7車立て)。2024年7月に佐世保競輪場で初めて実施され、今回の小松島開催が2回目となる。  通常のミッドナイト競輪は、主にA級戦を中心に構成され、ファンはライトな新規層が多いと言われている。こうしたファンに、より高いレベルの競走の魅力を伝えることが目的だ。  競輪には昼間にレースが行われるものと、夕方から行われるナイターがある。ナイターでも20時半頃には全レースが終了するのに対し、ミッドナイト競輪では夜間に無観客でレースが組まれ、最終レースは23時30分頃。7車立てで展開されるため予想がしやすく、またレースの進行もテンポよく進むのが特徴だ。  小松島ミッドG3には新田以外にも、2019年の全日本選抜覇者の人気レーサー・中川誠一郎(熊本・85期)、2024年ヤンググランプリ覇者で超有望株の22歳・纐纈洸翔(こうけつひろと、愛知・121期)も参戦予定。地元・小松島からは、2月2日に閉幕した高松G3で優出した島川将貴(徳島・109期)がエントリーしている。

新田祐大は主役になる可能性大

 新田祐大にとって、2025年最初のレースがこの小松島ミッドG3となる。出場予定選手の中で競走得点はトップで「裏開催の主役」。新田を軸にカタいレースが展開されそうだ。  圧倒的な勝利を収めれば、「なぜG1に出場できなかったのか?」という疑問が再燃するかもしれない。  振り返ると、新田は2024年トータルで5回失格しており、同年2月には先頭誘導員早期追い抜きにより失格し約3か月のあっせん停止処分を受けた。このような失格や出場停止が今後も続けば、2025年シーズンにも影響を及ぼす可能性がある。  全日本選抜と同時期に開催されるミッドナイトG3は、注目すべき開催だ。表舞台と裏舞台、それぞれの戦いが競輪ファンを熱くする。 文/木村邦彦
編集者・ライター。法政大学文学部哲学科卒業後、歴史、金融、教育、競輪など幅広い分野の専門メディアに関わり、大手競輪メディアではニュースやコラムを執筆。現在は、アルコールやギャンブル依存症の回復支援団体で広報も担当。FP2級と宅建士の資格を保有。趣味は油絵とコーヒー。
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