<競輪グランプリ2021>選手コメントから展開を解説。高配当のカギは単騎の4番車・古性優作か
年末の公営競技ビッグレースも佳境に入ってきた。佳境のこの時期といえば競輪の集大成となる12月30日のKEIRINグランプリだ。今年の舞台は静岡となるが、昨年までと大きく違った点がある。競輪がよくわからないけど、ネット投票で買ってみたいという方にもポイントを交えて選手に聞いたお話とともに解説しようと思う。
昨年までのグランプリは東京五輪代表でもある脇本雄太選手と新田祐大選手を中心に動いていた。特に脇本雄太選手は2年連続で先行勝負しての僅差2着。今年も脇本選手中心に動くかと思われたが、五輪出場でのG1戦線欠場分を取り返せず出場権を得ることができなかった。さらに今年のメンバーでグランプリを制した経験があるのは佐藤慎太郎選手のみ。つまりは軸不在で大混戦なグランプリなのだ。
<12月30日KEIRINグランプリ>
1 松浦悠士
2 郡司浩平
3 平原康多
4 古性優作
5 佐藤慎太郎
6 守澤太志
7 吉田拓矢
8 宿口陽一
9 清水裕友
並び想定 V256-91-4-783
昨年まで逃げていた脇本選手不在で今年の展開はどうなるのか? 個別インタビューを出場選手から3選手敢行! カギとなる部分に迫ってみた。また、記事後半では28日に行われる女子の最高峰、ガールズグランプリについても紹介する。4連覇がかかる児玉碧衣選手を止める他の6選手から注目選手に話を聞いている。
まずは人気を背負うであろう中国勢の前を走ることとなった清水裕友選手から話を伺った。
——昨年も松浦選手とのコンビでしたが、前は松浦選手でした。昨年、松浦選手にお伺いしたときは前後に関して(共同記者会見で発表する)3日前まで検討していたとのことでしたが、今年はどうだったんでしょうか?
清水 並びは12月のアタマにはすんなり自分が前で、とすんなり決まりました。理由ですか? なんとなくな感じでしたね。直感で決まりましたので深い理由はないです。
——別線ラインは3車ですが、2車であることの不安はありますか。また、静岡は1度だけ(グランプリ)しか生涯で走っていません。
清水 まったく気にしていませんよ。相手任せじゃなくて自分でレースを動かしていきたいなと思ってます。静岡については(コース形状的に)標準的なコースなので特に気にしなくてはいけない印象はないですね。立川みたいに(静岡と同じ1周400mだけど)直線が長いとなると気にはなりますけども、そうではないので。
——松浦選手との中国ゴールデンコンビといえば、競輪の奥深い作戦を実行してくれるイメージです。以前、他のレースでは天候や風向きなども話し合って作戦を練っているという聞きました。
清水 そうですね、風向きは大事な要素ですね。競輪をあまり知らない方に説明すると、バックで向かい風だと先行が厳しくなって、追い風だと逆に捲りが厳しくなりますからね。あとは気温も気にしますね。真冬ですから寒すぎるようだと動きに影響が出るので当然展開にも影響が出ますから。細かい作戦はそういった部分も含めて直前まで話し合いますよ。
——最後に意気込みを。
清水 グランプリは最高峰のレースです。初めて見る方には自転車で出るスピード感を味わっていただきたいと思ってます。(もう何度も出場しているので)落ち着いてレースできると思うので応援してください。
「清水=松浦」のゴールデンコンビでの連続出場が続く中国勢。今年はライバル、脇本が不在のためチャンスではあるが落ち着いてレースできるという安心できる言葉があった。先行でも捲りでも、展開に応じて動いてくる清水選手がまずは予想のカギなのは間違いない。
今年のGPはオリンピック組不在 9人中8人が初優勝チャンス
「前後はすぐに決まった」人気の中国勢・清水裕友
公営競技ライター・Youtuber。近鉄ファンとして全国の遠征観戦費用を稼ぐため、全ての公営競技から勝負レースを絞り込むギャンブラーになる。近鉄球団消滅後、シグナルRightの名前で2010年、全公営競技を解説する生主として話題となり、現在もツイキャスやYoutubeなどで配信活動を継続中。競輪情報サイト「競輪展開予想シート」運営。また、ギャンブラーの視点でプロ野球を数で分析するのが趣味。
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