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58歳になった“キングカズ”こと三浦知良。「40年目のシーズン」突入で、いったい何を見せてくれるのか

2022年にはJFL歴代最多の動員を記録

それでも、三浦の灯は消えることはなかった。22年に転機が訪れる。背番号にちなんだ1月11日、兄である三浦泰年が監督兼GMを務めていた鈴鹿ポイントゲッターズ(現:アトレチコ鈴鹿クラブ)へ期限付き移籍することになった。 JFL所属ということで、これまでプレーしていた舞台からさらに下部組織となるが、出場機会を大きく増やした。怪我で4ヶ月ほど離脱する期間はあったものの、10月9日に国立競技場で行われたクリアソン新宿戦では後半31分から出場。 観衆もJFLとしては異例の16218人を集め、歴代最多の動員となる原動力になった。同30日に17年以来のゴールを決めるなど2得点をマークし、改めて当時55歳という年齢を感じさせないプレーを見せつけた。

ポルトガル挑戦を経て40年目のシーズンへ

当然ながら23年も現役続行となったが、ここで驚きの挑戦を発表する。ポルトガル2部のUDオリヴェイレンセへ期限付きで移籍である。 56歳、プロ38年目にして5カ国目となる海外リーグへのチャレンジ。これは、所属元の横浜FCの親会社が経営権を得たことから実現したものだった。 ただ、出場は2シーズンでリーグ戦計9試合・94分に終わり、昨年6月に期限付き移籍として旧ポイントゲッターズのアトレチコ鈴鹿クラブへと移った。 ポルトガルでは出場時間も限られていたが、鈴鹿復帰後は6試合で165分以上ピッチに立つなど健在をアピール。1試合で30分以上プレーする機会も大幅に増えた。 そして今年も1月11日に、来年1月まで鈴鹿での契約延長が発表された。しかしコンディション不良により調整が遅れ、復帰が4月以降になる見込み。 それでも節目の40年目のシーズンに向けて、“キングカズ”は不死鳥のように戻ってくるに違いない。 <TEXT/神楽ヒロミチ>
神楽坂に拠点を置くフリーライター。2017年に通信系の企業でラグビーのサイトを手掛けた際に記事制作を行い、これをきっかけにライターとしての活動も開始する。以降地域メディアを担当しながらスポーツへも進出し、ラグビーのほかサッカーや野球にも執筆範囲を拡大している。趣味は筋トレと地域のデカ盛り店を回ること
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