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“ノロノロ運転”で後続車を詰まらせる軽自動車が急停止。困った男性が運転席で見た“意外な光景”

ノロノロ運転の訳が判明

ノロノロ運転 戸倉さんは、しばらく前方の軽自動車の様子を観察していたそうですが、運転手が出てくる気配がなかったので、自分から近寄っていったといいます。 「いきなり急ブレーキをかけられたので、もしかしてこっちがあおられているのかと思いましたが、状況が進展しなかったため、思い切って降りて行き運転席を覗くと、ハンドルにひれ伏して泣いている女性がいました」  その女性は、戸倉さんが降りてきたことなどに気づく様子もなく、ただ肩を振るわせて泣いていたそうです。 「この県道は比較的交通量が少なかったものの、車の往来はあったので、私はその女性に『後から車がくるので、路肩に寄せます。申し訳ありませんが、助手席に移ってください』と、声をかけました。すると、その女性はビクッと驚いたようなしぐさをし、助手席へ移動してくれました」  話を聞くとその女性は、超が付くほどのペーパードライバーだったそう。食事会に出かける母親に行きは運転してもらい、帰りにいざ一人になったら、突然運転することが怖くなってしまったと言います。  そんな中、走行中に突然鳴り響いたクラクションに驚き、少しパニックになっていたようです。

あおり運転がきっかけでまさかの交際に発展

 女性の様子は時間が経つにつれて落ち着いてきたものの、運転できる状態ではなかったといいます。 「私が『運転できますか?』と尋ねると、彼女は何も言わずに首を横に振るだけでしたので、回復にはまだ時間がかかると感じました。自宅の住所を尋ねると、この県道の少し先にある住宅街だと答えたので、女性を助手席に乗せて自宅まで送りました」  自宅に到着した女性はかなり冷静になり、戸倉さんに何度も謝罪しました。戸倉さんも自分のあおり運転について謝罪した後、自分の車まで歩いて戻りました。 「自分の車に戻った際、女性の車にスマホを忘れたことを思い出しました。急いで戻ると、女性は私のスマホを片手に持って玄関前に立っていました。その時の彼女の表情は非常に穏やかで、私はその瞬間、なぜか『よろしければLINEを交換しませんか』と口にしていました」  パニックとイライラから始まった二人の出会いでしたが、後日女性から連絡が。それからも二人は連絡を取り合い、交際するようになったそうです。 TEXT/八木正規
愛犬と暮らすアラサー派遣社員兼業ライターです。趣味は絵を描くことと、愛犬と行く温泉旅行。将来の夢はペットホテル経営
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