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青学落研に集まる「どこにも馴染めなかった」変人たち。“行き場のない情熱”を注いだのは落語だった

行き場のない情熱の向かう先は

落語の世界において、芸が急激に良くなる現象を「化ける」と表現する。 青学落研においても「化ける」瞬間が存在する。おっ、こいつやたら部室に来るようになったな。そんな部員がいたとする。そいつの落語はめきめきと良くなっていく。 本来送りたかった華やかなキャンパスライフがままならなくなった人間のエネルギーを、一心にぶつけた落語はそれはそれは良いものとなる。 とはいえ、最初は仕方なしでやりだした落語であったとしても、落語に真摯に向き合っていった部員たちは皆、落語が好きになっていった。いかに落語の懐が深いことか。 冒頭の「落研出身だから、話すのが上手いねえ」という言葉、これは青学落研出身者において半分あっているようで、半分違うような気もする。 青学落研にただ所属していただけでは、だめだったと思う。 落研の部室で湯水のごとく無駄な時間を過ごし、どこにも属すことのできなかった行き場のない情熱を落語に注ぐことができたからこそであると感じる。
ぐんぴぃの友人。芸人としての活動もしている。@saisaisai4126
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