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「自腹営業」がキツい業界とは?

余裕なき組織が現場の人間に課す「ノルマ」という名の“十字架”。そのあまりの重みに耐えかねた悲痛な叫びは、今日もあちらこちらで上がっている。今、あなたのすぐそばでも起こっている、サラリーマンを襲う壮絶なプレッシャーの現実に刮目せよ!

◆公務員とて例外はなし……ノルマの影響は私たちにも!?

 今年の年頭に「郵便局員の年賀状自腹購入」が話題になったが、有名企業でも過剰なノルマが当たり前に行われるようになった昨今。意外なノルマの実態について企業アナリストの新田龍氏に話を伺った。

「まず、金券を扱う会社は販売ノルマが達成できなかった際、自分で買わせられる『自腹営業』が多いです。有名なのは、大手旅行会社。就職人気企業ですが、ノルマのキツさは業界でも有名。ノルマ額は数十万から数百万円ぐらいまでさまざま。買ったものは、金券ショップに売りさばくようですね」

 金券ショップのギフト券の多くはこうした「自腹営業」の産物だと新田氏は指摘する。

警察には違反項目別に「目安」が存在

警察には違反項目別に「目安」が存在。帳尻を合わせるため「一時不停止」を狙い撃ちすることもあるという

「某流通では、廃棄分が多いと、流通の発注ミスになるので、カバーするため、賞味期限切れの商品を自腹で購入させることも。ただし、これは店舗ごとに方針が違うので、あくまで一部の話。あとは警察の交通違反検挙。毎年、『目安』という名のノルマに合わせて実績を出そうとするため、検挙しやすい違反で数を稼いでいます」

 そのほか、ノルマが厳しい業界としては、IT、飲食などが知られているが、実はそれ以外にもノルマが厳しい職種はある。

「意外と厳しいのが人事です。『今年の採用目標は100人。うち10人は東大生を採れ』などと社長から無理難題を言われることも。経費も使えないし、条件が良くなければいい学生は採れないし、特に知名度のない企業は毎年大変みたいです。あとは、大学の就職課も同様。大学職員だから成果は関係ないと思われがちですが、毎年学長や父母から『就職率が悪い!』と怒られる。就職難だからと言ってもわかってもらえないんですよ」

【新田 龍氏】
ヴィベアータ代表取締役。ブラック企業アナリスト。労働問題に関する講演や執筆を行う。著書に『ブラック企業を見抜く技術・抜け出す技術』などがある(http://ameblo.jp/nitta-ryo/)

― 実録[過酷すぎるノルマ]選手権【13】 ―




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