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ヤンキース敗因は『超マゾ打線』にあり

 ワールドシリーズ優勝27回。他球団が目標と掲げる「プレーオフ出場」は、チームとしての最低ライン。今季公式戦でもリーグ最多の95勝を挙げ、地区シリーズを勝ち上がったヤンキースが、リーグ優勝決定シリーズでデトロイト・タイガースにまさかの4連敗。スター軍団のシーズンは、あっけなく終焉を迎えた。

ヤンキース,NYポスト

「親愛なるヤンキースへ  私たちは敗者とはおつき合できません。 ニューヨーク市民一同」1面、裏1面ぶち抜きでヤンキースを批判した19日付NYポスト

 ドジャースからの移籍にも関わらず開幕からローテーションの一角を担い、自己最高の16勝(11敗)を上げた黒田。

 7月末のトレードで、移籍前の打率.261を大きく上回る.322をニューヨークで記録したイチロー。

 ヤンキースに対する彼らの貢献は疑う余地もなく、共にFAとなる黒田、イチローには、2人への賛辞と共に早くも再契約を望む関係者のコメントがチラホラ聞こえてくる。

 そんな中、日刊SPA!MLB班は「点が取れないヤンキース打線」を焦点に、地区シリーズ5試合(3勝2敗で勝ち上がり)、リーグ優勝決定シリーズ4試合(4戦全敗で敗退)の全9試合の得点傾向を調べてみた。

 ランニングスコアと呼ばれるイニング毎の結果を並べてみると、ある傾向が浮かび上がる。

※ランニングスコア⇒http://nikkan-spa.jp/?attachment_id=315104

ヤンキース,打線 ヤンキースが今プレーオフ9試合で挙げた総得点22点のうち、初回から8回までの得点は、わずか10点。しかもその10点はすべて1点づつという貧打ぶりだったのである。

 これでは黒田を筆頭に、先発投手陣がいくら踏ん張っても浮かばれない。

 反対に、9回以降、延長戦での総得点は、初回から8回を上回る12点。4点、5点というビッグイニングもそれぞれ1度づつ見られた。

 今プレーオフのヤンキースは、尻に火が付く9回以降でないと機能しなかった「超M型打線」だったと言える。

 ベースボールという競技はとかく得点ばかりを意識しがちだが、アメリカには『相手より先に27個のアウトを奪ったら勝ち』という普遍的な理解が広く知られている。

 主将の離脱、主軸の不振など、不運に見舞われた事実はあるが、初回から8回まで、24個のアウトを簡単に奪われてしまったヤンキース打線。ストーブリーグでは序盤から積極補強に出るのか?

<取材・文/NANO編集部
海外サッカーやメジャーリーグのみならず、自転車やテニス、はたまたマラソン大会まで、国内外のスポーツマーケティングに幅広く精通しているクリエイティブ集団。「日刊SPA!」ではメジャー(MLB)・プロ野球(NPB)に関するコラム・速報記事を担当




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