更新日:2014年06月30日 09:03
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りそな・IHIに食指を動かすアクティビスト御三家

株主総会シーズン真っただ中。日経平均が1万5000円を回復したこともあって平穏無事な総会が大半のようだが、気になる動きも。米国著名アクティビストたちが日本株を大量取得しているのだ。闇株新聞氏がその動向を追った。 ◆株主総会ラッシュ!りそな・IHIに食指を動かすアクティビスト御三家(ブログ&有料メルマガ管理人「闇株新聞」氏)  今年も株主総会の季節がやってきた。株主総会は決算後3か月以内と決められているため日本では6月末に集中する。わざわざ日時を集中させて、大勢の株主が来ないようにしていることも事実である。  株主総会は株式会社の最高意思決定の場であるが、どうしても経営者は「そそくさと」「それでも経営者の思うままに」終わらせようとする。株式会社は株主のものという意識が希薄な証拠である。 株主総会 米国では経営者に積極的に改革案を提示し、時には経営者の更迭や大幅増配や自社株買いなどを要求する「アクティビスト」なる株主がいる。日本でも一時活発だったスティール・パートナーズや、西武HDで経営陣と対立しているサーベラスなどもアクティビストと言えるが、ここのところ著名なアクティビストが日本企業に投資する例が少しだが出てきている。  米国の(つまり世界の)アクティビスト御三家とはカール・アイカーン、デビッド・アインホーン、ダニエル・ローブの各氏である。最年長(78歳)のカール・アイカーンは日本企業への投資はないものの、最近FBIと証券取引委員会からインサイダー取引の疑いをかけられるほど「まだまだ元気で活発な大物」である。  デビッド・アインホーンは45歳でポーカー世界選手権3位に入ったこともあるが、4月下旬に「りそなホールディングス」を大量に取得したと発表した。具体的な株数や取得方法は明らかではないが、過去に大粉飾していたアライド・キャピタルや倒産前のリーマン・ブラザーズを積極的に空売りしていた投資スタイルからは、なかなかりそなの大量取得がイメージ的に結びつかない。本年2月に預金保険機構が持ち株を大量に処分した際に取得したのかもしれない。今度の株主総会では何らかの提案をしてくるかもしれない。 ⇒【後編】に続く https://nikkan-spa.jp/668514 【選者】「闇株新聞」氏 闇株新聞’10年にブログ「闇株新聞」(http://yamikabu.blog136.fc2.com/)を創刊。管理人は大手証券においてトレーディングや私募ファイナンスの斡旋、企業再生などに携わった経験を生かして記事を執筆。特に’11年10月の「オリンパス事件」と’12年3月の「AIJ投資顧問事件」で専門家もうなる詳細記事をアップして話題に。’12年から有料メルマガ「闇株新聞プレミアム」(月額2600円)を開始。『闇株新聞 the book』も発売中 写真/産経新聞社
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