死生観とビジネスの類似性――連続投資小説「おかねのかみさま」
みなさまこんにゃちは大川です。
顔の二箇所が一度にかゆいと困りますね。
連続投資小説『おかねのかみさま』32回めです。
今日も六本木SLOW PLAYで書いてます。
今夜はカウンターで堀江貴文が飲んでます。
※⇒前回「イカナゴ」
〈登場人物紹介〉
健太(健) 平凡な大学生。神様に師事しながら世界の仕組みを学んでいる
神様(神) お金の世界の法則と矛盾に精通。B級グルメへの造詣も深い
死神(死) 浮き沈みの激しくなった人間のそばに現れる。謙虚かつ無邪気
美琴(美) 普通の幸せに憧れるAラン女子大生。死神の出現に不安を募らせる
村田(村) 健太が師と崇めるノウサギ経済大学の先輩。元出版社勤務
ママ(マ) 蒲田のスナック「座礁」のママ。直球な物言いが信条
学長(学) 名前の由来は「学長になってもおかしくない歳のオッサン」の略
杉ちゃん(杉) ITベンチャー社長。ヒットアプリ「アリファン」を運営
絵理奈(絵) 六本木「フェロモンキングダム」のホステス。滋賀県出身
〈第32回 夜だからね〉
マ「結局借りてくれる人がいないんだったら、なんていうの? 机上の空論っていうんじゃないの?」
学「いまの日本ではな。だけどな。世界中のカジノ、あるいはネット上のカジノでアツくなってる人間について考えてみろ」
健「かじの?」
マ「あ」
学「さすがママ。わかったな。カジノゲームは一瞬で結果が出る。勝てば2倍、負けたらゼロのゲームが多いんだ。つまり、2倍にできると思っているヤツは10分で1,000円くらいの金利払ってでも勝負をしたがる」
健「あのー…」
学「なんだ」
健「もし、もしですよ、毎回1,000円ずつ金利もらっても、5回めとかで返してもらえなかったとしたら、1万円まるまる損しちゃうんじゃないですか?」
村「お!!!そーだそーだ!どうすんだじじい!」
学「ポンコツ連合はだまっとれ。ママ、どうしたらいいとおもう?」
マ「うーんそうねぇ。とりあえず他から借りてきて返してもらうかしら」
学「そのとおり。返せそうにないときは、他から借りてくる。そうやって自分の評価を保ったり改善させたりすることのほうが大事になってくるんだ」
健「でもそれって、いまの世の中でお金借りてる人とどう違うんですか? ぼくの友達でもお金返すためにお金借りてるひといますよ。奨学金返すために朝から晩までイカナゴみたいになってバイトしてるヤツもいます」
村「イカナゴか…キツいな…」
マ「イカナゴはキツいわね…」
学「イカナゴは…キツいな…」
健「はい…」
学「だが、この仕組みはそんなイカナゴ青年たちも救える」
マ「甘辛のコッチコチなのに?」
学「んー、ちょっと違うな。甘辛のコッチコチにならなくて済むんだ」
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