“失恋を引きずる私”を自慢したがる人は多い
ツイッターを見ていて、一般人が半径5mの日常で辿りついた「マイ金言」「マイ真理」にイラッとさせられた経験はないだろうか。今回、せきしろ、峰なゆかの両氏が、そんな“ドヤ顔ツイート“をばっさり品評する!
【恋愛系】その2
男女とも生々しすぎるのが恋愛モノ。自身の経験から導き出した「格言」「悟り」が満載
◆忘れるまでには時間がかかるのに、思い出すのは一瞬だ。
(20代 女性)
峰:「昔の失恋から、やっと立ち直ったと思ったのに、またすぐに思い出しちゃった」みたいな? “失恋を引きずる私”をなぜか自慢したがる人って多いですよね
せきしろ:一言でいうと、「僕が聴かない歌の歌詞にありそう」という……。何だか、“ケータイの定型文に入っていそうな感じ”がします。「忘れ」と打ったら一発で出る、みたいな
◆いま膣が子宮内膜吐いてる。今月も私は健康な女としての活動ができませんでした、ごめんなさい、許して下さい。
(20代 女性)
峰:このように直接的ではなくて「ルナルナ(編集部注・生理日予測などをしてくれるサイト)なう」と書いちゃう女のコもいますよね。しかも、それに対して「大丈夫?」って甘酸っぱい空気を出してリプライする男がいる!頼むからメールでやって!
せきしろ:アングラな感じはしますね。戸川純の世界が好きな人とか、あと、一昔前の椎名林檎が好きな人が書いたんだろうな、と想像します
◆ピーナツひとかけらでも、大切なひとの隣で食べれば、極上のフランス料理よりもずっとおいしく感じる。
(30代 男性)
せきしろ:「極上のフランス料理」を持ってきているのは、あえてハズしにきた可能性があります。これは「高級そうな料理大喜利」になっているんでしょうね
峰:そもそもフレンチのこと「フランス料理」っていう人はだいたい食べたことがないと思うんですけど……
【峰 なゆか氏】
小誌で漫画「アラサーちゃん」を連載中。ブログに掲載した4コマ漫画+描き下ろしによる単行本『アラサーちゃん』がメディアファクトリーより発売中
【せきしろ氏】
文筆家。小誌連載「バカはサイレンで泣く(https://nikkan-spa.jp/bakasai)」選者。日常の機微を自由律俳句で詠んだ『カキフライが無いなら来なかった』(共著、幻冬舎)など著書多数
イラスト/マミヤ狂四郎
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