恋人ができないのはなぜ? 過去の未練が未来をつぶす<魂が燃えるビジネス>
―[魂が燃えるメモ/佐々木]―
いまの仕事楽しい?……ビジネスだけで成功しても不満が残る。自己啓発を延々と学ぶだけでは現実が変わらない。自分も満足して他人にも喜ばれる仕事をつくる「魂が燃えるビジネス」とは何か? そのヒントをつづる連載第32回
友人が2年ほど前に手痛い失恋をしました。それをきっかけに彼は一念発起、新しい恋人を作るために合コンや婚活に勤しむようになりました。
会って話を聞くのは半年に一度のペースでしたが、時が経つにつれて彼は順調に成長(?)していきました。LINEには女性の登録が100人以上増え、バス停でナンパした女性と食事するまでになりました。そんな恋愛マニュアルのようなエピソードがポンポン出てきます。
しかし残念ながら、どの女性とも恋人や婚約といった関係までは進みませんでした。自分も相手を「いいな」と感じ、相手も自分を「いい」と言ってくれたのに結局は疎遠になってしまう。そういうことを繰り返していたそうです。これはあまり普通ではありません。
一体何が彼の幸せを邪魔をしているのかと気になり、会って詳しく聞いたところ、そこには2年前の手痛い失恋がありました。新しい恋人候補との関係がある程度まで進むと、彼は目の前の女性を過去の失恋相手と比べてしまうのです。
「逃がした魚は大きい」ということわざがあります。一度手に入れかけて失ったものは、実際よりも素晴らしく思えるという意味です。いいことも悪いことも思い出は実際よりも強調されます。「ああ、あのコは本当に可愛かったな、いい女だったな」と考えていたら、目の前の女性を正面から見ることはできません。
そして、それは相手にも伝わります。誰かと比較されていれば、「ああ、この人は本当は私のことを見ていないんだな」と言葉にせずともわかるものです。自分の失恋の反射として相手を扱ってしまう。それは相手にとって気持ちのいいものではありませんし、自分の心にも後ろめたさが生まれます。
だからこそお互いに「いいな」と思っていても、疎遠になってしまいます。過去が現在に影を落とし、未来を閉ざす。このようにして未練は人を不幸へと誘います。月並みな話ですが、未練を断ち切らなくては前には進めないのです。
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コーチャー。自己啓発とビジネスを結びつける階層性コーチングを提唱。カイロプラクティック治療院のオーナー、中古車販売店の専務、障害者スポーツ「ボッチャ」の事務局長、心臓外科の部長など、さまざまな業種にクライアントを持つ。現在はコーチング業の傍ら、オンラインサロンを運営中。ブログ「星を辿る」。著書『人生を変えるマインドレコーディング』(扶桑社)が発売中
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