運気が上がる整理整頓のコツは「使えるか」ではなく「使うか」で処分する<魂が燃えるビジネス>
―[魂が燃えるメモ/佐々木]―
いまの仕事楽しい?……ビジネスだけで成功しても不満が残る。自己啓発を延々と学ぶだけでは現実が変わらない。自分も満足して他人にも喜ばれる仕事をつくる「魂が燃えるビジネス」とは何か? そのヒントをつづる連載第29回
12月といえば大掃除のシーズンです。天井のすす払い、窓や網戸の洗浄、床磨きなどが一般的ですが、もう一つ「不要品の処分」という大切な仕事があります。
一年も生活をしていれば、色々と物が溜まってきます。書籍や雑誌、洋服、日用品に趣味の道具。日常的に使っている物もあれば、全く使わずに放置している物もあるでしょう。このうち後者を捨てるのが「不要品の処分」ですが、私たちはこれがとても下手です。
「これまでの経緯を考えるとこれから先も使うことはおそらくないが、まだ使えるのに捨てるのはもったいない」
ゴミと不要品は少し違います。ゴミは誰がどう見ても要らないもので、捨てるときにもためらいません。たとえばコンビニ弁当の容器は誰でも簡単に捨てられます。「もったいない」と溜め込む人はあまりいません。それはコンビニ弁当の容器は弁当を容れておくのが役割で、その役割を終えてゴミになったからです。
しかし、不要品の場合はもう少し事情が複雑です。たとえば洋服は「着ないにもかかわらず捨てられない」となりがちです。お店でオシャレだと思って買ったものの、家に帰って冷静になってみると微妙だった。結局、使わないままタンスの肥やしになっている。そうした経験は誰にでもあるでしょう。
コンビニ弁当の容器と違って、洋服は一度使ったところでダメになったりしません。まだ使えるのに、手放すのは惜しい。こうして葛藤が生まれます。雑誌や書籍もそうです。何回も読み返して飽きてしまっても、物理的に読めなくなったりしません。すると「もう読まないから処分しようかな。でももったいないな」という逡巡が始まります。
処分の際に頭を悩ませるのは「使えるのか、使えないのか」と「使うのか、使わないのか」という二つの判断基準が曖昧になるからです。そして、運気を上げるには「使えるかどうか」ではなく「自分が使うかどうか」で判断していく必要があります。
なぜなら私たちの人生は有限だからです。時間、お金、つきあえる人間の数、収納スペース。すべてに限りがあり、新しい何かを取り込むには、今あるものをどうにかしなくてはなりません。
「そんな所持品一つで大げさな」と思うかもしれません。しかし、物は誰かが所有した途端に、単なる物ではなくなります。店に並んでいるクマのぬいぐるみはただの既製品ですが、幼い頃にプレゼントとしてもらっていれば愛着が湧きます。
もちろんその記憶やエピソードがあなたの背中を押してくれるものならばいいでしょう。コレクターがコレクションに囲まれているのは自然な状態です。むしろ積極的に大切にすべきです。しかし、自分の価値観に照らし合わせて重要でないならば、それは有限の人生を圧迫しているにすぎません。
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コーチャー。自己啓発とビジネスを結びつける階層性コーチングを提唱。カイロプラクティック治療院のオーナー、中古車販売店の専務、障害者スポーツ「ボッチャ」の事務局長、心臓外科の部長など、さまざまな業種にクライアントを持つ。現在はコーチング業の傍ら、オンラインサロンを運営中。ブログ「星を辿る」。著書『人生を変えるマインドレコーディング』(扶桑社)が発売中
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