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逃げるが勝ち!歌舞伎町の女社長が教える「最も賢いケンカの解決法」

 こんにちは、内野彩華(うちのあやか)です。
ディナーを楽しむカップル

※画像はイメージです(以下同じ)

 新宿・歌舞伎町にキャバクラを4店舗、銀座にクラブを2店舗経営する、年商10億円の歌舞伎町の女社長。そんな私が野心の大切さを説く、この連載。第33回は「喧嘩が起こったときの解決法」がテーマです。  歌舞伎町は私の大好きな街ですが、“人種のるつぼ”と言われるだけあって、アフリカ系、中国系、韓国系とあらゆる人種がそろう街です。職業別に見ても、風俗関係者から暴力団関係者、ヤカラ系、それを取り締まる警察の方々と、それこそいろんな職種の方がいますので、いつも街のどこかでケンカが起こっています。 「歌舞伎町の文化」と言ってしまえばそれまでなのですが、私の店の中でもふとした拍子でお客様同士や黒服同士がとっくみ合いのケンカがはじまる場面によく遭遇します。  普段、そういう場面はあまりないかもしれませんが、今回は飲み会のときなど、知らない人にケンカをふっかけられたり、絡まれてしまったときの最善の解決策をご紹介したいと思います。

歌舞伎町の風景が変わった「浄化作戦」

 私がお店を始めた2000年頃は歌舞伎町に中国系の人たちがのさばっていて道を歩いていても「ここは俺の領地だ!邪魔をするな」とケンカをふっかけてくる中国人がたくさんいました。  その後、2004年に当時の東京都知事石原慎太郎さんが「歌舞伎町浄化作戦」を実行し、それに伴って、風俗店や暴力団関係の飲食店、不法就労の外国人を雇っている店、外国人を使った違法な風俗サービスを行う店などが次々と消えていきました。  2007年頃になると「浄化作戦」は成功し、歌舞伎町は以前のように怖い街ではなくなりましたが、今度は地下に潜って悪いことをする人たちが増えてきました。  もうなくなってしまいましたが、うちの店の隣は「中国から女の子を連れてきて、お客様にアルコールを提供し、その後ホテルに行って性的なサービスを提供する」いわゆる「連れ出しOKのお店」でした。

店の女の子がビンタされても怒らない

 ある日、うちの店の女の子がエレベーターの前で「連れ出しの店」のママからビンタされるという事件が起きました。  私も店のメンバーに対するメンツもあるので、その行為自体にとてもイライラしましたが、ここでケンカしても仕方がないので「ママごめんね」と言って、叩かれて泣いてる女の子と飛び出してきた黒服らを店に帰し、何事もなかったように振る舞いました。  あとで女の子に事情を聞くと、隣の店のお客様が酔っ払いすぎて倒れそうになっていたから支えたのだそうです。  それを見た隣のママが「こっちは体張って商売してるんだからお客様を横取りするようなマネはやめてくれ!」と言って、うちの女の子にビンタしたのだそうです。  女の子は全く悪いことをしてないのに不当に怒られたこと、顔を殴られたこと、そしてオーナーの私が中国のママと決着をつけて自分に謝らせてくれると思っていたのにそそくさと逃げたことに腹を立て、終始不服の顔をして怒っていました。
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なぜ私は「隣の店のママ」を怒らなかったのか?
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新宿歌舞伎町キャバクラ「アップスグループ」オーナー。株式会社アップス代表取締役社長。津田塾大学卒業。25歳のとき、当時勤めていた外資系IT企業をやめて、歌舞伎町にキャバクラを開業。現在、歌舞伎町にキャバクラを4店舗、銀座にクラブを2店舗展開するまでに。キャバ嬢の育成やキャバクラの立ち上げ、経営改善のコンサルティングなども行い、グループ年商は10億円にもおよぶ。著書『劣等感を力に変える 成り上がる女の法則』が発売中

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