更新日:2020年05月03日 17:05
お金

洗濯機2台を使い分ける洗濯魔の結論「洗濯機は縦型で十分、外干しはダメ」

 腕時計投資家の斉藤由貴生です。私は最近、洗濯が趣味となりつつあるのですが、用途に応じて2台の洗濯機を使い分けるという極端な状況となっています。  それらは1つが縦型、もう1つが横型(ドラム式)。ネットの記事でも「洗濯機は縦型か? 横型か?」について、多くの人が悩んでいる記事を見かけますが、私はそのどちらも使っているのです。

斉藤由貴生

 ということで今回は、洗濯魔でもある私が、洗濯機は縦型とドラム、どちらが良いかを解説したいと思います。

縦か横か以前に乾燥機能は本当に必要なのか?

 まず、洗濯機選びについてですが、縦か横かの前に、乾燥機能付きのものか否かで分かれます。家電量販店に行くと、高価格帯の洗濯機は洗濯と乾燥機能がセットになった一体型。ですから、憧れの洗濯機といえば洗濯乾燥ドラム式となるでしょう。  

今や洗濯機と言えば横型のドラム式が主流ですが……

 しかし、あえて私はそれをオススメしません。なぜなら、一体型のメリットは小さいからです。実は以前、私も一体型に憧れて、実際に使っていたことがありました。  その際、私が一体型最大のメリットだと思ったのは、「朝出かけるときに洗濯機を回せば、帰ってくる頃には乾いた状態で仕上がっている」という点でした。しかし、洗濯⇒乾燥まで自動化するためには、衣類がそれに対応する必要があります。  結局、放っておいて洗濯⇒乾燥まで耐えられる衣類は、タオル類など一部に限られるため、一体型でも「洗濯 ⇒ 乾燥機使わない衣類を取り出す ⇒ 乾燥」といったように「洗濯」と「乾燥」を別にするシーンが多かったのです。  ですから、洗濯と乾燥が一体となった製品は、洗濯機置き場の「高さスペース」が限られるといった方以外にはオススメできません。

高級品に多い横型洗濯機は海外製のほうがいい?

 横型は、高級製品に採用される傾向が多いため、なんとなく縦型よりも上級という印象があるでしょう。しかし、私からすると「普通のドラム式」を買うぐらいなら、むしろ縦型のほうがメリットが大きいと思います。  ここでいう「普通のドラム式」とは、一般的な家電量販店で売っている国産の製品です。ドラム式の一番の特徴は、お湯での洗濯に強いという点。洗濯に使用する水の量が少ないため、縦型よりもお湯対応しやすく、その設定温度もより高温にできるといった特徴があります。  しかし「普通のドラム式」は、お湯に対応している製品はまだまだ多くありません。そして、それらの洗濯温度はせいぜいい60℃が最大といったところ。また、その温度では2kgぐらいの容量までにしか対応していない傾向にあります。  一方、海外製なら最大温度が95℃にまで設定できる製品があり、その温度でも洗濯機の最大容量で洗えるのです(例えば6kgタイプなら、95℃設定でも6kg分洗える)。

95度の高温で殺菌洗濯できるミーレの洗濯機

 海外では数十年前の段階から、「お湯洗濯」が当たり前でしたが、日本の製品がお湯対応になったのはここ5年ぐらいの間。家電といえば、日本の製品が一番と思いがちですが、実は洗濯機の「お湯洗い機能」について日本は大きく遅れているのです。  ちなみに、私の愛用の横型は、「ミーレ」という製品。これはドイツ製の洗濯機なのですが、洗濯機界の最高級品といえる代物で、価格は1台30万円以上。高級マンションに備え付けられている場合も多く、最近金持ちになったYouTuberの引っ越し動画でもよく見かけます。  そして、私がこれまで試した限り、日本の横型でミーレ並の仕上がりに匹敵する製品はありません。

洗濯に工夫の余地がある縦型洗濯機

 その一方で、縦型洗濯機は工夫すればミーレ並の仕上がりにすることが可能です。横型の場合、使用できる洗剤が限られるなど、何かと制約がある一方、縦型にはそういった制約がないため、工夫がしやすいわけです。つまり縦型は、横型よりも洗い方の柔軟性が高いというのがメリットだといえます。  では、どのような工夫を行えばミーレ並の仕上がりになるかというと、「お湯で洗う」「粉石けんを使う」、この2点でOKです。  まず15Lサイズのバケツを用意して、その中に粉石けんを投入。そしてお湯で泡立てて洗濯機に入れます。さらに時間があるときは、15Lのバケツにお湯を汲み、3往復ぐらいすれば「すべてお湯」で洗い上げるのですが、そうすると仕上がりが、さらに良くなるのです。  横型の場合、バケツからお湯を投入することは難しいですし、粉石けんも使えません。私は以前、粉石けんをドラム式に使ってみたのですが、少量の水で洗うといった仕組みとの相性は良くなく、オススメしません。  なお、粉石けんの実力+お湯を以下に示すと、こんな感じになります。 通常の合成洗剤+水:ミーレに遠く及ばず シャボン玉スノール+水:ミーレに匹敵 シャボン玉スノール+オールお湯:ミーレ以上 ※ミーレでは普通の液体合成洗剤と柔軟剤(いずれも無香料)を使用。設定温度は60℃  ただ、15Lのバケツにお湯を汲んで数往復するというのは毎日できるわけでもないので、仕上がりにこだわるなら、ミーレを使うか、シャボン玉スノール+水ぐらいが毎日のルーティーンに適していると言えます。  ちなみに、どの縦型洗濯機が良いかというと、余計な機能がついていないシンプルなモノが良いでしょう。私は、シャープか日立あたりが良いと思っていますが、特にシャープの穴なし洗濯槽(ダイヤカットタイプ)が好みです。

シャープの「ダイヤカット穴なし槽」は筆者オススメの縦型洗濯機。 7kgタイプの「ES-GV7D」は実勢価格が6万5000円ほど

次のページ
外干しか? 乾燥機か?
1
2
1986年生まれ。日本初の腕時計投資家として、「腕時計投資新聞」で執筆。母方の祖父はチャコット創業者、父は医者という裕福な家庭に生まれるが幼少期に両親が離婚。中学1年生の頃より、企業のホームページ作成業務を個人で請負い収入を得る。それを元手に高級腕時計を購入。その頃、買った値段より高く売る腕時計投資を考案し、時計の売買で資金を増やしていく。高校卒業後は就職、5年間の社会人経験を経てから筑波大学情報学群情報メディア創成学類に入学。お金を使わず贅沢する「ドケチ快適」のプロ。腕時計は買った値段より高く売却、ロールスロイスは実質10万円で購入。著書に『腕時計投資のすすめ』(イカロス出版)と『もう新品は買うな!』がある

もう新品は買うな!もう新品は買うな!

もう大量消費、大量生産で無駄遣いをするのはやめよう


記事一覧へ
おすすめ記事