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自民党が今後も常に与党で、公約泥棒も失政も許されるなら、独裁国と変わらない/倉山満

自民党が今後も常に与党で、公約泥棒も失政も許されるなら、独裁国と変わらない

言論ストロングスタイル

「チャンネルくらら」にて6月26・27日に配信された「国民民主党玉木雄一郎代表にインタビュー」。消費税減税を旗印に、政界再編をどう実現していくかなどについて語られた

 この御方、憲政史上最低の野党党首を目指しているのか。  枝野幸男のことだ。  この御仁、現在の野党第一党たる立憲民主党の代表である。昨年の参議院選挙で与党が「増税」を掲げたにもかかわらず、勝利を許した。全野党が「増税反対」で結束したにもかかわらず、最後まで抵抗した。渋々「増税反対」の旗を掲げるのに納得したが、その時には大勢は決していた。自民党勝利の立役者である。  その枝野立民が野党第二党の国民民主党に合併を呼び掛けている。その条件は三つ、「党名は立憲民主党、党首はオレ、政策は後で決める」である。これでは無条件降伏を迫っているに等しいではないか。  国民民主党は第三党で、実は公明党よりも議席が多い。しかも組織と資金に恵まれている。枝野氏は「自民党に対抗できる野党共闘」を理由に合併を呼び掛けているが、要するに体のいいカツアゲだ。ありていに言えば、国民民主党の金と票が欲しいだけだ。  そんな話に乗ったが最後、国民民主党の議員など「奴隷」か「謀反人」の如き扱いをされるに決まっている。その証拠に、山尾志桜里衆議院議員や須藤元気参議院議員は、立民幹部の専横に嫌気がさして党を出て行った。中堅若手の間では、不満が爆発寸前と伝わる。そんな「枝野新党」に何の魅力があるのか。  それでも、枝野幸男党首の新党が政権を奪取し、国民を幸せにしてくれるなら我慢もできよう。しかし、そのようなファンタジー、よほどの枝野信者以外に信じる人間などおるまい。ちなみに、この世には「枝野信者」が実在するらしいが、幻想と現実の区別がつかないから信者などやっていられるのだ。  昨年の消費増税に伴う景気の悪化に加え、いつまで続けるか先の見えないコロナ騒動だ。もはや国民は自民党に限界だ。だが、立憲民主党はもっと絶望的だ。どこに選択肢があるのか。
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1973年、香川県生まれ。救国シンクタンク理事長兼所長。中央大学文学部史学科を卒業後、同大学院博士前期課程修了。在学中から’15年まで、国士舘大学日本政教研究所非常勤職員を務める。現在は、「倉山塾」塾長、ネット放送局「チャンネルくらら」などを主宰。著書に『13歳からの「くにまもり」』など多数。ベストセラー「嘘だらけシリーズ」の最新作『嘘だらけの日本古代史』(扶桑社新書)が発売中

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