『梨泰院クラス』セロイの信念はなぜ強固なのか? 折れない信念のつくりかた
―[魂が燃えるメモ/佐々木]―
いまの仕事楽しい?……ビジネスだけで成功しても不満が残る。自己啓発を延々と学ぶだけでは現実が変わらない。自分も満足して他人にも喜ばれる仕事をつくる「魂が燃えるメモ」とは何か? そのヒントをつづる連載第215回
『梨泰院クラス』は主人公セロイの復讐の物語です。セロイは高校時代にクラスメイトのいじめを咎めたところ、そのクラスメイトの父親であるデヒが権力を使って教師を抱き込み、自分が退学する羽目になりました。
さらにその後、父親がそのクラスメイトの轢き逃げによって命を落とした時も、デヒが権力を使って警察を抱き込み、自分だけが刑務所に服役することになりました。デヒに対するセロイの怒りはとても強く、それが復讐の原動力になっています。
ただ、復讐の対象であるデヒも権力を使って不祥事をもみ消すような人物なので、黙って復讐される性分ではありません。彼は飲食業界トップに君臨する「長家」の会長です。そして、この長家を守るためなら、どんな手段も厭いません。
こうした関係からセロイとデヒは事あるごとに衝突し、デヒはその度にセロイに圧力をかけて、窮地に追い込みます。そして追い込んだ後に、「謝れば過去のことは水に流そう」とセロイに土下座を要求します。しかし、セロイはこの要求を突っぱねて、自力で窮地を乗り越えます。この「理不尽な土下座の要求」は梨泰院クラスで繰り返し描かれる、主要テーマの一つです。
普通なら屈服しそうな状況で、セロイはなぜ土下座の要求を突っぱねることができるのか。やる気を引き出すのは常に「人物の影響」です。「あの時、あの人が、ああ言ったから」あるいは「あの時、あの人が、ああしたから」と心を揺さぶられることがあると、「だから自分はこうしよう」と考えて行動できるようになります。セロイが影響を受けたのは、父親のソンヨルです。
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コーチャー。自己啓発とビジネスを結びつける階層性コーチングを提唱。カイロプラクティック治療院のオーナー、中古車販売店の専務、障害者スポーツ「ボッチャ」の事務局長、心臓外科の部長など、さまざまな業種にクライアントを持つ。現在はコーチング業の傍ら、オンラインサロンを運営中。ブログ「星を辿る」。著書『人生を変えるマインドレコーディング』(扶桑社)が発売中
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