更新日:2020年10月18日 09:10
お金

激戦の競輪ビッグレースを予想!寛仁親王牌決勝

 おはようございます、公営競技生主として10年ネット放送で各公営競技の解説活動をしておりますシグナルRightこと、公営競技ライターの佐藤永記です。今日18日、競馬ではデアリングタクトが秋華賞で無敗の三冠馬となれるかが注目されるところだが、一方で競輪では「大混戦」となっているのはご存知だろうか? 秋華賞の50分後に発走予定となるG1寛仁親王牌決勝戦が大混戦となっている今年の競輪界の今後を占う一戦になっているのだ。
シグナルRight

公営競技解説配信10年のシグナルRight(佐藤永記)

今年の競輪グランプリ出走権が大混戦!

 早速だが決勝メンバーを見ていただきたい。 前橋競輪12R G1寛仁親王牌決勝戦 発走予定16:30 1 脇本雄太 福井  賞金3位 高松宮記念杯 2 山田英明 佐賀  8位 3 郡司浩平 神奈川 5位 4 東口善朋 和歌山 48位 5 新田祐大 福島  17位 6 山田庸平 佐賀  51位以下 7 松浦悠士 広島  1位 オールスター 8 橋本 強 愛媛  51位以下 9 守澤太志 秋田  11位 ライン想定 ←V59-3-26-14-78  大混戦となっているのは賞金ランキングだ。この寛仁親王牌優勝賞金も本賞金2850万と高額だが、年末開催の競輪グランプリは優勝で1億円だ。このグランプリへの出場権は11月のG1競輪祭終了までの「2020年G1優勝者」と「賞金ランキング上位」で9人まで。しかし、今年はコロナの影響で5月に予定されていた最大のG1ダービーが中止に。コロナでG1タイトルが一つ減ったことにより優勝枠も賞金枠も競輪史上最大の大混戦、となっているのだ。  このG1寛仁親王牌を優勝すれば優勝枠ですんなりグランプリへの切符はゲットなのだが、決勝戦で2着は本賞金1467万円、3着で本賞金957万円と、ランキングを大きく上下させる額になている。たとえば今回の決勝メンバーでいえば48位の東口善朋選手(開催前1843万)は決勝2着で1467万を得れば勝ち上がり時の賞金を含めなくても3310万となり、9位の古性優作選手(開催前3692万)にかなり近づくこととなり勝負圏となる。  また、新田祐大選手はオリンピック自転車競技日本代表ながら開催前2449万で17位。11位の守澤太志選手(開催前3579万)とともに北日本勢としてここは一気に圏内を目指すチャンスとなっている。  すでに9位以内でも逆転される危険があるのは開催前3824万で8位の山田英明選手だ。振り切るためにも上積みを図りたい意図は明白だ。競輪を知らない人も「競輪グランプリを目指すストーリー」としてこのレースに注目していただきたい。

車券のオススメは山田英明の「総合力」

 では予想だが1脇本雄太選手の断然人気が想定される。今年G1高松宮記念を優勝し、圧倒的なスピードで後続を寄せ付けないレースは今回も勝ち上がりで健在だった。他の選手が逃げるとラスト1周は19秒台かかるところを準決勝では18.2の破格の時計本来なら今年夏にオリンピックで世界と戦っていたはずの脚は今ここで仕上がってしまっている。  その脇本が今回の勝ち上がりで唯一1着を取れなかった2日目は単騎9番手でギリギリ届かずの4着。阻んでいたのは今年他の2つのG1を分け合っている、今の競輪界でのゴールデンコンビ、清水裕友選手と7松浦悠士選手がラインで並んだときに限るのだが、今回の決勝では清水選手は準決勝敗退で不在。相方を失った松浦選手一人では威力半減というのが競輪ファンの相場となるだろう。  正直、脇本は2周逃げても押し切った初日もありスタミナも万全。そのスタミナを生かした先行距離で勝負できる選手が決勝には残念ながら不在。ここは素直に脇本本命は仕方ないところだと思う。だが、3連単なら2着3着を予想して好配当は望めるだろう。  好配当の使者には2山田英明選手を推したい。山田英明選手はここ数年、逃げ、まくり、追い込みとすべての技を使いこなす「総合力」で伸びてきた37歳の選手だ。逆にいえば一つ一つがトップクラスの実力というわけではないのだが、高い安定感が魅力ともいえる。松浦選手が打倒脇本に命を燃やすなか、間隙をぬって上位着を確保すると期待したい。ラインの後ろには実弟の山田庸平選手も加わり味方もいる。ここはチャンスだ。 <公営競技生主シグナルRight(佐藤永記)の予想> 3連単 1-2=総流し  1着に1脇本を認めつつ、2山田英明選手の2,3着で好配当を狙う作戦だ。  今年はコロナの影響でいろいろな自粛があったなか、競輪をネット投票で楽しむ人も増えている。秋華賞の激戦のあと、ぜひ前橋競輪の寛仁親王牌もチェックしてほしい。
公営競技ライター・Youtuber。近鉄ファンとして全国の遠征観戦費用を稼ぐため、全ての公営競技から勝負レースを絞り込むギャンブラーになる。近鉄球団消滅後、シグナルRightの名前で2010年、全公営競技を解説する生主として話題となり、現在もツイキャスやYoutubeなどで配信活動を継続中。競輪情報サイト「競輪展開予想シート」運営。また、ギャンブラーの視点でプロ野球を数で分析するのが趣味。
Twitter:@signalright
勝SPA!
おすすめ記事