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初代プリウスは何が偉大だったのか? 現在の相場は20万円以下

初代プリウスの偉大さと現状

初代プリウス前期型(NHW10)

 クルマ好きの腕時計投資家、斉藤由貴生です。  先日、5代目にあたる新型プリウスが発表されました。  プリウスといえば、今や世界中で大ヒットとなっている車種。そうであるがゆえに、クルマに詳しくない層からも選ばれがちで、ネット上では変な運転をするプリウスが投稿され、「今日のプリウス」や「プリウスミサイル」といわれることもある状態となっています。  しかし、そんなプリウスはデビューした当初、まったくもって「ミサイル」的な車種ではありませんでした。むしろ、2000年代前半頃までにおいては、まさに“未来から来た自動車”だったわけです。

小学生にも強いインパクト

 世界初のハイブリッドカーという未知なクルマゆえに、デビュー当初は、環境問題に関心が高い人や、メカ好きな理系の人など、特定の層しか買わず、むしろ今のプリウスの購買層は全く興味を示していなかった状態でした。ですから、プリウスは発売当初「マニアックカー」というキャラクターだったといえ、実際当時の街中を見ていた私も、プリウスを見かけたら「あ!プリウスだ!」というように感動した覚えがあります。  ちなみに、1997年当時、私は小学5年生だったのですが、クラスの中で初代プリウスは、私含めたクルマ好きによって大きな話題となっていました。これだけ凄いメカニズムを搭載したにもかかわらず、215万円という安値で売り出したということや、当時高価だったモニター(TFT液晶)を標準装備している点が凄いと興奮していました。初代プリウスは、クルマ好き小学生に対してもインパクトが大きかったわけです。ちなみに、「これだけ凄いクルマを215万円でだした」ということについては、授業中に担任の先生がクルマに興味がない生徒にも分かるように解説していました。  プリウスは出た当初、特殊なクルマだったわけですが、今のような大ヒット車種となったのは、2代目(NHW20)の時代から。特に2008年のリーマンショック前には、今のようにガソリン価格が高くなり、特段注目されたという経緯があるわけです。そして、その後は「セルシオに乗っていた層もプリウスに乗り換えている」などと噂され、様々な人達がプリウスを購入。そして、2010年代には「今日のプリウス」とやゆされるようになったといえます。  本来、プリウスは「偉大なクルマ」であるわけですが、あまりにも日常化してしまったため、その凄さが今や忘れられてしまっていることでしょう。ということで今回は、最も偉大なプリウスである、「初代」をご紹介したいと思います。
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初代プリウスとは
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1986年生まれ。日本初の腕時計投資家として、「腕時計投資新聞」で執筆。母方の祖父はチャコット創業者、父は医者という裕福な家庭に生まれるが幼少期に両親が離婚。中学1年生の頃より、企業のホームページ作成業務を個人で請負い収入を得る。それを元手に高級腕時計を購入。その頃、買った値段より高く売る腕時計投資を考案し、時計の売買で資金を増やしていく。高校卒業後は就職、5年間の社会人経験を経てから筑波大学情報学群情報メディア創成学類に入学。お金を使わず贅沢する「ドケチ快適」のプロ。腕時計は買った値段より高く売却、ロールスロイスは実質10万円で購入。著書に『腕時計投資のすすめ』(イカロス出版)と『もう新品は買うな!』がある

もう新品は買うな!もう新品は買うな!

もう大量消費、大量生産で無駄遣いをするのはやめよう


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