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“賞レース”常連芸人が続々!渋谷区3LDKの「お笑い虎の穴」とは?<ケビンス仁木恭平×ママタルト檜原洋平>

 東京・渋谷区のあるマンションの一室が「お笑い虎の穴」と化していることをご存知だろうか。「カサグランデ」と呼ばれるこの部屋にはたくさんの芸人が住んできた。  ZAZYは『R-1グランプリ』で2年連続準優勝、男性ブランコ・平井まさあきは『キングオブコント』『M-1グランプリ』のファイナリストに。サンシャイン・坂田光はラジオ『SCHOOL OF LOCK!』で「さかた校長」として若い世代からの信頼を得ている。
カサグランデ

ケビンス・仁木恭平さん(左)、ママタルト・檜原洋平さん(右)

 この部屋で暮らすことによって、芸人たちにいったいどんな変化があったのか。昨年の『M-1グランプリ』で準決勝まで勝ち進んだケビンス・仁木恭平@nikikyouhei )とママタルト・檜原洋平@hiwarayohei)に話を聞いた(※取材は2023年2月上旬に実施)。

渋谷の3LDKがいつの間にか芸人たちの集う場に

──まずは「カサグランデ」の成り立ちから教えてください。 檜原洋平(以下、檜原):2016年頃、ぼくの前の相方(宰務翔太)と寒川(拓郎、テレビディレクター)、あと今ROLANDさんのマネージャーをしている行澤(風人)の3人で部屋を借りてルームシェアをしたところがスタートです。ところが宰務が「共同生活、無理だった!」と1週間くらいで夜逃げをしたんです。僕は当時、祐天寺で放送作家の(長崎)周成とルームシェアをしていたんですが、元相方の代わりに2人で入って、4人で住みはじめました。 ──相方だった宰務さんの責任をとるようなかたちで。 檜原:はい。住んでいないのに2か月くらい家賃を払う期間があって、「これは続けられへん」と。一番広い部屋に2人で一緒に住むようになりました。 ──まずは芸人1人、スタッフ3人の4人で共同生活が始まったわけですね。 檜原:そこから2017年春に周成の代わりにZAZYが、その1年後くらいに行澤くんが出ていくタイミングで、DEAK(ディーク)が。 ケビンス仁木恭平(以下、仁木):DEAKは僕のことです。

ZAZYが仕掛けた「最終オーディション」

カサグランデ

檜原さんの証言を元にしたカサグランデ入居者の変遷

──みなさんの呼び名についてはまた後で伺わせてください。 仁木:はい。僕は入居するとき、けっこうZAZYにしぶられました。ひわちゃん(檜原)が「住んでもらうからまず下見をしにきていいよ」と言ってくれたので、そのつもりで行ったんですよ。でも後から聞いたら、ZAZY的には最終オーディションとして僕を見ていたらしくて。 ──オーディションに見事合格されたんですね。 仁木:実際はZAZYがそこまで権限を持っているわけじゃないので(笑)。 檜原:次に2019年頃、寒川が出ることになってZAZYが連れてきたのがサンシャインの坂田(光)でした。さらにその冬に男性ブランコの平井(まさあき)くんがやってきて、ダイニングの隅の2畳くらいの空間に保健室のパーテーションみたいなのを置いて住むようになりました。 ──平井さんはそれで平気だったんですね? 仁木:不自由なさそうでしたね。
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「DEAK」と呼ばれた男
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ライター。名古屋出身。演劇、お笑いなどを中心にインタビューやレビューを執筆。X(旧Twitter):@troookie

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