ゴミ箱から紙おむつ、生魚まで…カオス化する「コンビニのゴミ箱問題」店員の苦悩
公共料金の支払い、宅配便の手配、通販で買った商品の受け取り……かつて“食品や日用品を買う場所”だったコンビニは、顧客のニーズに応えるべく、年々進化を重ねた結果、多岐に渡るサービスに対応するようになった。しかも、24時間営業でだ。それが全国で5.7万軒もあれば、毎日のように何かしらの事件が起こっても何ら不思議ではない。そこで、現役のコンビニ従業員兼ライターの筆者が体験した出来事を赤裸々に紹介していく。
今回のテーマは「コンビニのゴミ問題」だ。昨今ゴミ箱を撤去する鉄道会社も増えているようだが、コンビニではそうもいかない。サービスの一環として粛々と処理する店員の気持ちを知っていただきたい。
コンビニエンスストアは、日常生活に欠かせない存在だ。ゴミ箱もさまざまな種類のゴミが捨てられる。最近では、多くのコンビニで燃えるゴミ、燃えないゴミ、リサイクル可能なゴミなどの、区分けがされている。しかし、いくら分別を促したところで、予想外のものが捨てられることが珍しくない。
重量に応じて処理費用がかかるため、ゴミが多ければ多いほどオーナーの負担は増えてしまう。防犯カメラを利用して悪質な投棄者を特定することもあるが、それでもほとんどの場合は店舗側が処理を強いられる。ゴミ箱を店内に設置し、モラル向上を図る試みも行われているが、効果はまだ十分とは言えないのが現状だ。
ここからは、筆者が対面して思わず驚いたゴミの実例を紹介する。
夏になると、バーベキューや花火大会後に訪れる客も多い。その結果、コンビニのゴミ箱には宴の後の残骸があふれかえってしまう。特に驚くのは、使用済みの花火だ。袋に入れられているものの、手持ち部分がゴ箱からはみ出していることがよくある。これは引火の危険性があり、非常に危険だ。幸いにも、店舗スタッフが早めに見つけて対処することができたが、一歩間違っていたらと思うと背筋が寒くなったものだ。
イベントのあとには、空の酒瓶や缶もよく目につく。なかでも腹が立ったのは、ゴミ箱の横に放置されたワインの瓶。捨てたというより、むしろ置いていったという感じだ。ゴミ箱の容量を超えてしまった結果とはいえ、それなら「家に持って帰ってくれよ」と思う。
ゴミ箱を店内に設置したところで…
バーベキューや花火大会のあとは、ゴミ箱があふれる
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サービス業一筋29年。大学1年生の時に大手ファーストフード店でアルバイトをスタート。その後中退し、中途入社。勤続21年ののち、コンビニ業界へ。
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