抜き打ちニコチンテストで解雇…【激化する世界の嫌煙ファシズム】
―[狂気の[喫煙者狩り]に異議アリ]―
喫煙者狩りの動きが過激化しているのは、日本だけではない。
3月20日、ニューヨーク市のブルームバーグ市長は、店頭でのタバコの陳列販売を禁止する条例案を市議会に提出した。可決されれば、販売店は客の目につかない場所にタバコを置くことが求められる。ちなみに法令によるタバコの陳列販売禁止は、すでにカナダやオーストラリア、ノルウェーなどで実施されている。
また、アメリカでは医療系の民間企業を中心に、喫煙者を雇用しない「ニコチン・フリー採用」も広がっている。ニューヨークに駐在する日本人は言う。
「勤務中だけでなく、余暇や家庭内での喫煙も禁止され、抜き打ちで行われるニコチンテストで陽性となった社員が解雇されるという事例も起こっています。解雇に納得せず、法廷闘争に持ち込んで撤回を勝ち取った者もいるが、ワシントンやテキサス、ペンシルベニアなど21の州政府は、こうした民間企業の動きに対し、容認する構えを見せています」
アメリカが禁煙大国へと舵を切る背景について、在米のジャーナリストはこう解説する。
「現在、アメリカの喫煙率は2割以下で、社会階層で見ると富裕層で低く、低所得者層で高くなっています。つまり、政治家にとってみれば、非喫煙者の味方をしたほうが得策ということ。禁煙政策を進める議員は、喫煙率が年々低下していることを手柄としてアピールしますが、高価で入手しにくくなったタバコに代わり、未成年者の間ではマリファナや脱法ハーブの使用率が年々増加しているという皮肉な事態も起きているのが実情です」
<近年の世界における「タバコ規制」の事例>
【カナダなど】欧米で広がるタバコ陳列販売の禁止!
アイルランド、ノルウェー、オーストラリアなど欧米諸国では、販売店で客に見える場所にタバコを陳列することを禁止する動きが広まっている。「タバコを頻繁に目にすると吸いたくなってしまう」というのが根拠。同様の条例がニューヨーク市でも審議中だ
【シンガポール】禁煙推奨CMが残酷すぎてついに放映中止に
タバコによる健康被害で、歯が抜け落ち、唇がカサカサになってしまった女性が、おどろおどろしく禁煙を訴える公共CMが’12年にテレビで放映された。ところが、あまりにグロテスクなその風貌に、怯える子供が続出したことから、現在、放送中止となってしまった
【マカオ】カジノもエロサウナも禁煙に!?
すでに飲食店など公共施設などでは禁煙となっていたが、今年1月からカジノでも全面禁煙に。さらに’15年からはエロサウナやバーでも禁煙になるという。喫煙者の多い中国人観光客によるカジノ収益が多数を占めるマカオでは、カジノ税収の減少が懸念されている
【スペイン】自宅以外では吸ってはいけない!?
’11年、自宅やホテルの自室以外での喫煙を原則禁止とする、ヨーロッパで最も厳格な禁煙法が施行された。直後、バルセロナの劇場で行われていたミュージカルで、出演俳優が演出として舞台上でタバコを吸ったところ、当局に警告を受けるという事態も発生
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