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“すぐに治まる手足のしびれ”は脳梗塞の可能性

仕事もプライベートも何かと忙しい30代。しかし、「忙いから」と健康を疎かにしていると、気がついたときには「すでに時遅し」となりかねない病気にかかってしまうことも。日常生活で見過ごしがちな“体の異変”を察知できるかが大事になるのだ。各分野の専門医の警告と、体が発する“サイン”に耳を傾けるべし! ◆手足がしびれる、言葉が出にくい、呂律が回らない、高血圧や高脂血症 ⇒ 脳梗塞の可能性
西多昌規医師

西多昌規医師

 高血圧や高脂血症などが血管の動脈硬化を招き、ひいては脳の血管の一部が詰まったり血流が悪くなったりしてしまうことで引き起こされる「脳梗塞」。高齢者の病気というイメージがあるが、近年は生活習慣病の若年齢化に伴い、20~30代での発生が増加しているという。この脳梗塞には、見落としてはいけない予兆の一つとして、「一過性脳虚血発作」(TIA)があると言うのは、東京医科歯科大学の西多医師だ。 「一過性脳虚血発作とは、血栓が詰まることで起こる脳神経障害を指します。この状態が続くと脳梗塞になるわけですが、一過性脳虚血発作はその名のとおり“一過性”。何らかの拍子に血栓が溶解されたりして血行が正常に戻ると、数分~数時間で症状は治まってしまうのです」 一過性脳虚血発作 一過性脳虚血発作が起きると、言葉が出にくい、呂律が回らない、手足がしびれるといった症状が出るが、いずれも一時的なもので治まってしまう。 「だから安心してしまう人が多いのですが、放っておくと本格的な脳梗塞が起こる可能性が非常に高く危険です。もし、これらの症状が出たら、すぐに症状が治まったとしても必ず病院に行きMRIなどの検査を受けるべき」(西多医師)  これを放置していたら、それこそ本物の脳梗塞になりかねない。 「脳梗塞は高血圧、高脂血症、糖尿病、肥満、飲酒など、いわゆる生活習慣病に関係した危険因子によって引き起こされやすくなります」(菅原医院の院長・菅原正弘医師)  食生活の改善や運動不足の解消などで生活習慣を早急に正さないと、脳の血管が詰まるのもそう遠くないかもしれない。 【西多昌規医師】 東京医科歯科大学。精神科医・医学博士。東京医科歯科大学を卒業後、ハーバード・メディカル・スクール精神科研究員を経て、現職。近著に『「器が小さい人」にならないための50の行動』(草思社) 【菅原正弘医師】 菅原医院院長。内科医。糖尿病や高脂血症、リウマチなどの専門家として、テレビや雑誌に多数登場し、セミナーなどでも活躍。著書に『40歳からの糖尿病との上手なつき合い方』(中経出版)など ― 30代[死に至る病]の微妙な兆候【3】 ―
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