柴田阿弥8位躍進に見るAKB総選挙の楽しみ方

柴田阿弥 AKB選抜総選挙に際し、“票数はみなさんの愛”、とかつて大島優子が発言し、賛否両論物議を醸し出した。しかし、偏った見方と言われるかもしれないが、「本当に愛情表現なのではないか?」という事態が今年のAKB選抜総選挙の速報の結果に現れたのだ。

 第8位・柴田阿弥(しばたあや)。誰もが耳を疑い、そして、誰?と思っただろう。彼女は、SKE48に第4期生として加入。過去の総選挙では一度もランクインすることなく圏外にいる存在だった。しかし、ファンからのウケは上々で、速報発表前日には「明日の速報にはSKE48柴田阿弥が入る。この名を覚えておけ」といったまとめがネットにあがるほどの加熱っぷりをみせていた。

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 では、彼女がなぜこんなにまで票を集められたのか? もともと、学業のため一時活動を休止するなど真面目に学校に通い、実直な性格だったと思われる彼女。握手会での対応は、記者も小誌企画で体感させてもらったが、丁寧で力強い。そして、何より目力が強く彼女に見つめられると引き込まれる不思議な雰囲気を持った女のコだ。公演でも激しく躍動。ユニット曲『わがままな流れ星』ではアイドル性の高さを表現するなど、パフォーマンスも申し分ない。また、キレイなお辞儀(背中をおらず、腰から45度に傾ける)や、ハキハキとした切り返しに好感を抱くファンも多く見受けられ、「あやちゃんは神対応」と言われるようなメンバーだった。一部のファンのこういった過熱した人気がありながら、なかなか陽の目を浴びることがなかった彼女も、一度シングルのカップリング曲『あうんのキス』でセンターポジションを獲得。もっともSKE48選抜に近い、アンダーメンバーと言われた時期もあった。しかし、圧倒的な人気差をSKE48の1期生・2期生・3期生の選抜メンバーが誇るなか、5期生という有望な後輩たちの台頭もあり、これまで一度もSKE48の選抜に選ばれたことがない。

柴田阿弥 選抜は16人。このなんともしがたい壁があることにファンやメンバーは苦しみながらも、上を目指すほかないのだ。どうしたらよいのか?という思いが強いなか、去年SKE48の選抜に変化が見られたのが一つの引き金になっていると考えられる。総選挙後のシングル『キスだって左利き』でなんとAKB48選抜総選挙の順位が反映されたのである。今年、このシステムが採用されているかは定かではないが、ファンはここしか勝負できる場面がないと票をぶっ込んできたのである。

 この結果を、“愛”と呼ぶべきかは定かではないが、彼女のひたむきな頑張りとそれを支えたいと思ったファンの気持ちが重なったことは確かだ。選挙戦はまだ始まったばかりで、最大200万票近くあると考えれば、ランキングがそっくり入れ替わるなんてことも考えられる。

 果たして、どんなメンバーが、どんなドラマを作るか。6月8日、日産スタジアムで展開される「彼女たちの下克上物語」を大いに期待したい。 <取材・文/ヤスオ 撮影/山田耕司・難波雄史>

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