「家賃は下がる」は新常識

家計の中でいちばん大きな割合を占める「住居費」。毎月カツカツの予算でやりくりしている家庭にとって、食費や電気代をちまちま削るより、家賃をガッツリ削るほうが節約効果絶大なのは言うまでもない。その極意を、新刊『家賃を2割下げる方法』(三五館)を上梓したばかりのジャーナリスト・日向咲嗣氏に聞いた。

ライフハック, 家賃「家賃は契約更新ごとに上がるのが普通、よくて据え置き……という過去のイメージが、いまだに根強く残っていることに驚かされます。俯瞰して見れば、家賃の相場はリーマンショック以降、4年半で24%も下落している(東京23区内マンション)。なのに、自分の家の家賃が下がらないことには、皆さん、なんの疑問も抱かないんですよね」

――いったん住む家を決めてしまったら、それ以降は周りの家賃の相場なんてチェックしませんからね……。家賃の相場が下がっているという実感自体、持っている人が少ないんだと思います。

「借り手のそんな無関心に、不動産業界は長年あぐらをかいてきました。バブル崩壊後、オフィス物件の家賃は地価の下落と比例してどんどん安くなっていったのに、住宅物件の家賃だけは、ずっと横ばいだったのです。ですが、リーマンショックを境にようやく状況が変わってきた。今こそ『家賃は下がるもの』という認識を、借り手は持つべきです

――具体的には、どのようなアクションを取ればいいのでしょうか?

「多くの人がやってしまう失敗が、『更新期限』にとらわれること。今より安い家を探しているうちに期限がきてしまい、仕方なく更新する。すると『高い更新料を払ってしまったのだから、あともう2年住もう』となってしまうわけですね」

――確かに、そんな気分になりがちですね。

「こうした心理的ハードルを取り去るために、まずはダメ元で、更新前に『家賃の値下げ』を申し入れるのです※詳しくは別記事参照。『家賃の「契約更新料」はタダになる!?』http://nikkan-spa.jp/477564)。大家サイドが交渉に応じてくれなかった場合は「法定更新」となり、更新料を払う必要はなくなる。そうなれば、気長によい物件を探し続けることができます。もちろん、こちらの要求に応じて、大家が家賃を下げてくれる可能性もありますしね」

――なるほど。ちなみに「家賃の値下げ」というのは、何を理由に申し入れればいいんでしょうか? さすがに「もっと安くして♪」だけじゃダメですよね。

「いちばん訴えやすいのは『現在の家賃が、周辺の家賃相場と比べて明らかに高い』という理由。また、相場に見合った家賃であっても『入居してから何年も経っているのに、家賃がまったく変わっていない』というのは、立派な理由になるでしょう。住んだ年数だけ、家も償却しているわけですからね。今や、物件の供給過剰で、新築物件ですら築5年くらいの家賃相場に合わせようという動きが出てきています。引越ししてきたばかりの物件ならともかく、4~5年以上も住んでいるのに家賃がまったく下がらないのはおかしいと言っていい」

――考えたこともありませんでした……。ちなみに、契約時の書類に「家賃は下げません」なんて書いてあったりすることはないんでしょうか?

「確かに、大家に都合のいいことばかり書かれている契約書もあります。ですが、借地借家法上、そんなものは全部無効ですよ。法律的に、店子はものすごく守られているんです。そのことを知らずに、言い値の家賃を払い続けていてはもったいないですよ!」

家賃を2割下げる方法では、大家との交渉方法なども詳細に解説。次回の更新時は、勇気を出してアクションを起こそう! <取材・文/琵琶子>

【日向咲嗣氏】
サラリーマンの「転職」「独立」「副業」「失業」問題などを中心に、生活者の声をすくいあげる執筆活動を行う。主な著書に『1カ月100万円稼げる59の仕事』(三五館)『職業訓練150%とことん活用術』(同文館出版)ほか

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