有名タイトルも参入する「ゲームのクラウド化」
「クラウドゲーム」。まだ聞き慣れない言葉だが、大手メーカーのクラウド参入の発表で、来年以降ゲーム業界の流れに変化の兆し……!?
◆各ゲームメーカーのクラウド参入と技術の不安
9月末、『ドラゴンクエストX目覚めし五つの種族 オンライン』(スクウェア・エニックス)のクラウド化が発表された。
ゲームのクラウド化は、まだ一般に浸透していないものの、これを皮切りに注目度がアップすると見られている。クラウドゲームとは、ゲーム用の専用デバイスを必要とせず、サーバー上でリアルタイムに描画処理などをし、コンピュータデバイスにゲーム画面が送られてくる仕組み。YouTubeのように、ゲーム自体がストリーミング配信されるようなものだ。スマホ、タブレット、PC、TVなど、Wi-Fi環境があれば何でも楽しむことができる。
現在、クラウドゲームを配信しているユビタス社の「GameNow」は、’13年10月20日現在、全25タイトルを配信しており、今後『ドラゴンクエストX』も同社技術を使って配信される予定だ。担当者はこう語る。
「やはり最新の技術に関心があるのはコアユーザーに偏っているのか、具体的な数字のデータは取っていませんが、利用されているのは、どちらかというとゲームのコアファンのほうが多いと感じています」
しかし一方で、DQXプロデューサーの齊藤氏は、「普段はアクティブに外で活動している人にも遊んでもらいたい」とライトユーザーにも狙いを定めているため、『ドラゴンクエストX』の配信が開始されたら、ユーザー層が広がると予想される。
⇒【次回】『ゲームクラウド化、まだ残る課題と不安要素』に続く https://nikkan-spa.jp/535816
【ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族】(スクウェア・エニックス)
人気シリーズの10作目。オーガやウェディなど5種族から選んでキャラクターを作り、オンラインでアストルティア大陸を冒険する
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取材・文/朝井麻由美
― 「クラウド化」がゲーム業界を変える!【1】 ―
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