更新日:2014年01月03日 09:06
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新興住宅地の少年野球チーム、親の派閥争いでチーム崩壊

消費税率アップを控え、都心部で流行りの高層タワーマンションや、郊外のオシャレ住宅街の一戸建てに駆け込み需要が集まっている。しかし、そんな一生の買い物の先には、上層階の億ション住民の横暴や、先住民の陰湿なイジメが……。ご近所付き合いに悩む新住民たちによる、悲鳴交じりの証言を聞け! 【千葉県】県内の人気新興住宅街 ◆親という名のタニマチが登場し、チームは崩壊 新階級社会 千葉県の新興住宅街を基盤にする少年野球チームの監督を務めていた渡辺勤さん(仮名・41歳)は、チームの影で暗躍するママ友たちの陰湿さに辟易していたという。 「チーム内の派閥がすごいんですよ。保護者の飲み会がスタメン、控え、控え未満で分かれていたり、祝勝会は1軍の親だけとか」  試合結果以外のプレッシャーも連日続いたという。急にお歳暮やお中元が送られてくるようになったり、あるお母さんは懇親会で露骨に体を寄せてきたことも……。試合後、保護者に囲まれ「なぜウチの子を出さなかったのか?」と問いつめられる姿は、まるでぶら下がり取材だったという。 「試合に出してと懇願されるけど、実力でメンバーを選ぶと試合に出られない子が出てくる。『チームが勝てなくてもいいんですか?』って言うとそれは困るって。でも、僕が決めたスタメンによって子供たちやお母さんたちの人間関係が変わるんですよ。出場メンバー選びのプレッシャーで、試合前は胃が痛くなりました」  監督在任中は、ストレスとプレッシャーの日々だったが結局、渡辺さんはある出来事がきっかけで監督を辞すことになる。 「すごく上手な子がいて、リトルリーグの強豪チームから声がかかったんです。それまではチーム内でも人気者だったのに、移籍が決まってからチームでも学校でも嫌がらせが始まった。親御さんもママ友から壮絶なイジメに遭ってしまったのです。結局彼は転校してしまいました……」  強豪チームに送り出したことが正しかったのか……渡辺さんは今なお自責の念に駆られるという。 イラスト/子原こう ― 憧れタウンに潜む[新階級社会]を追う!【7】 ―
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