スタッフが語る『ゲームセンターCX』と有野課長の魅力

ゲームセンターCX,有野課長のパネル

製作会社の前で出迎えてくれる有野課長のパネル

 お笑い芸人・よゐこの有野晋哉が、ひたすら難関レトロゲームに挑戦するテレビ番組『ゲームセンターCX』。CSフジテレビONEで放送されているが、熱狂的なファンが多く番組は今年で11年目を迎えるが、何とバラエティ番組ながら映画化されることになり、2月22日(土)から『ゲームセンターCX THE MOVIE 1986 マイティボンジャック』が公開される。

 映画化の他にも、昨年の11月には武道館での公開生挑戦や番組のゲーム化、海外進出などさまざまなことに挑戦してきたこの番組を支えるスタッフで、番組ファンには“イノコMAX”のあだ名でおなじみの、井上侑也ディレクターに、番組の裏話や有野課長との秘話を語ってもらった。

――番組では毎回、有野課長が難関ゲームに挑戦していますが、この挑戦タイトルは毎回どのようにして決めているんでしょう?

井上D:まずは番組ADが、放送作家さんからの意見やインタネーネットの情報などを参考にして、いくつかのソフトを実際にプレイ。ゲーム内容や面白い所を資料にまとめて、会議でプレゼンします。

 その資料には、ADが判定したゲームの“おもしろ度”と“難易度”の5段階評価が載っているんですが、実はこれがあまり当てになりません(笑)。最終的には会議でADがゲームをしているのを見て、「有野さん、こういうゲーム好きそうだね~」なんて話をしながら、番組スタッフみんなで決めています。

 挑戦するソフトが決まった後、更に細かいゲームの資料を作って、放送作家さん、AD、Dの3人で集まって打合せをしています。そこでロケ中に入れ込む小ネタを決めたりしていますね。

今、挑戦ソフト探しは番組の助っ人ADである松井の役目ですが、僕も助っ人AD時代にはやっていました。もうすでに150本以上のソフトに挑戦したので、僕の頃よりソフトを探すのが大変そうですね。時々「もう挑戦するソフトないよー!」と、社内でスタッフの嘆き声が聞こえてきます。

――この番組では、井上さんを始め、多くのスタッフさんが番組に出演していますが、裏方であるスタッフの皆さんが番組に出演するにあたり、何か意識したり注意したりすることはありますか?

井上D:僕も過去に番組内でモノマネを披露したり、ヘルメットをかぶったり、ゲームキャラのコスプレをしたり、いろいろやっていますが、あれは……悪い例ですね(笑)。でも、あまり調子に乗り過ぎないように注意しています。後は恥ずかしがらないことです。恥ずかしがってしまうと他のスタッフにも伝染してしまうので。

――街中で声をかけられることなんかはあります?

ゲームセンターCX,AD

ゲームセンターCXファンにはおなじみの松井AD(左)と井上D(右)

井上D:正直なところ、番組によく出演するスタッフは多かれ少なかれみんなあると思います。元・番組APの東島さんは顔も分かりやすいので、よく声をかけられると言っていましたね。「東島さーん」ってマスク姿の男性に声をかけられて、東島さんが誰だろうと思ったら、南海キャンディーズの山里さんだったりとか。普通、逆ですよね(笑)。

 あと、元・番組APの中山は今、別の会社に勤めていますが、やはり顔がわかりやすいので、よく声をかけられるそうで、顔を隠すためにマスクをしているそうです。気取ってますよね(笑)。

僕は遠くから「あ!イノコMAXじゃん!」と言われて、特に話をかけられる訳でもなく……なんだかファンの方からも雑に扱われています。

――井上さんがこれまで番組内で一番印象に残っていることってなんでしょう?

井上D:僕がAD1年目の時に関わった「マイティボンジャック」の回ですね。これは通常放送の挑戦で、有野さんが3日かけて結局クリアできなかったんです。僕の前の助っ人ADだった浦川さん(※現在は井上さんと同じく番組ディレクター)は、ゲームがとてもうまかったんです。ゲームが上手い助っ人ADだと、有野さんもクリアしやすい部分があるので、当時は「もう少し自分が上手ければクリアできたかも……」と思って、自意識過剰かもしれませんが、「やってしまったなー」と責任も感じました。しかも僕、挑戦3日目の朝に遅刻してるんですよ。その日は挑戦以前にやらかしてしまっていたので、もう収録中も上司の目線が怖くて……。

 あと、挑戦3日目にはゲームの残機を32まで上げたファミコンを用意していたんですが、これでも有野さんがクリアできなかった場合に備えて、もう1台32機まで増やしたファミコンを用意しておいたんです。有野さんには内緒だったので、それを何かで隠そうとしたんですが、当日は遅刻もしてテンパってたんでしょうね。明らかにファミコンにかけちゃいけないような重さのクッションでファミコンを隠したら、そのファミコンがバグッちゃったんですよ。遅刻はするわ、予備のファミコンは駄目にするわで、もう社会人としても助っ人ADとしても、全然ダメですよね(苦笑)。

 その後、一ツ橋ホールでファンの皆さんの前で「マイティボンジャック」に挑戦したんですけど、ここでの有野さんの感動的なクリアのおかげで、僕の3日間の失敗が薄れたんじゃないかと(笑)。でも実は僕……この公開挑戦の日も遅刻してるんですよ。

――番組スタッフからみて、この番組や有野課長の魅力ってなんでしょうか?

井上D:有野さんは、こちらが止めない限り絶対ゲーム挑戦を辞めないんですよ。長時間ロケしてても難関ソフトでも、諦めずに愚痴も言わずにゲームをやってくれるので、スタッフとしてもすごくありがたいですし、有野さんの凄い所だと思います。

 今、番組はもう「有野一座」みたいな感じなんですよね。有野さんが座長で、雰囲気は有野さんが作っていて、それがすごく大きいと思います。おかげで収録中の雰囲気もすごく和やかです。ディレクターの間で話したことがあるんですけど、他の番組の会議や収録などをやってから、この番組のロケに参加すると、なんか落ち着くと言うか……、こんな風にスタッフが思える番組はあまりないんじゃないかなと思います。

 あと、この番組では会社を辞めてしまった人間もちょこちょこ番組に出演していますが、それは菅さん(番組のプロデューサーで、『ゲームセンターCX』制作会社社長)がそういう空気作りをしているからだと思います。もちろん、有野さんも温かく迎えてくれますし。それもあって、今回公開される映画にもいろんな元スタッフが登場していますが、そもそもみんな出たがりなんだと思いますよ(笑)。

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 井上さんには番組に関するさまざまな話を語ってもらったが、映画の舞台にもなった「マイティボンジャック」の回には、井上さんの意外(ファンからしたら予想通り?)な逸話も隠れており、この井上さんのミスが無ければ、もしかしたら今回の映画も生まれなかったのかも……。長年、番組ファンの筆者としては敬意と感謝を込めて「イノコMAX、グッジョブ!」と叫びたい気分です。

 また、2月18日に発売される週刊SPA!「カルチャーフェス2014」では有野課長と菅プロデューサーの対談も掲載されているので、こちらも要チェックだ。 <取材・文・撮影/トモMC>

●『ゲームセンターCX THE MOVIE 1986 マイティボンジャック』
 2/22(土)より全国ロードショー。カリパクされたゲームが地元最強の不良の手に渡ってしまった中学生の主人公、ダイスケが活躍する1986年と、有野課長が「マイティボンジャック」に挑戦した2006年の異なる2つの時代を軸に物語が展開される。
http://www.gccx-movie.jp/

●『ゲームセンターCX3丁目の有野』
 番組3弾目となるニンテンドー3DS用ゲームソフト。番組10周年を記念し制作された。過去の2作同様「ゲーム in ゲーム」という独自のジャンルで、多くのレトロ風ゲームが収録されており、やりごたえ十分。有野課長もゲーム内にキャラクターとして登場する。バンダイナムコゲームスより3月20(木)発売予定。http://gamecenter.bngames.net/

週刊SPA!2/25号(2/18発売)

表紙の人/藤ヶ谷太輔

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