日本一に輝いたソフトバンクは女性ファンも日本一だった
先日、見事日本シリーズを制した福岡ソフトバンクホークス。今シーズン、プロ野球界では「カープ女子」という言葉が巷を賑わせたが、実はホークスには「カープ女子」に負けない熱烈な「タカガール」たちが存在していることはご存じだろうか?
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今シーズンは、5/11(日)の埼玉西武ライオンズ戦で「タカガールデー」が実施され、観客動員数38561人中、28450人が女性。観客の7割強がヤフオクドームを埋め尽くしたというのだから少し驚きだ。ちなみに女性をターゲットにしたイベントは他球団でも行われているが、この女性の観客動員数はホークスが圧倒的な数字。また女性に人気の高いフィギュアスケートや、Jリーグなど他のスポーツと比べてもこの女性動員数は圧倒的である。
2013年NHK杯国際フィギュアスケート競技大会では観客9000人のうち、女性客は7740人。今年、“セレ女”ブームが起きたセレッソ大阪の試合でも24300人中女性は9404人という記録が残っている。
そもそも全体の観客動員数の違いはあれど、「タカガールデー」は日本スポーツ界最大級の女性観客動員を誇る試合であることは間違いない。
プロ野球の球場というと「男の世界」というイメージがあるが、このイベントに関して広報の井上勲さんに話を伺った。
「このイベントを行うに当たって、現場サイドからは選手をアイドル扱いしたり、浮ついた雰囲気を勝負の世界に持ち込むような“野球”を軽視するような演出や協力要請には応じないと釘を刺されていました。しかし、企画に携わってくれた女子高生たちは元々ホークスファンで選手を十分にリスペクトしてくれたため、選手が困るような演出や協力要請はありませんでした。ちなみに昨年行った『女子高生デー』では、女子高生たちが主導となって当日に無料配布するタブロイド紙を作るという企画も実施されており、女子高生たちが選手を取材していたのですが、若手選手も女子高生も双方照れまくっており、そういう場面は見ていて微笑ましかったですね」
プロ野球と言うとビール片手にメガホンで応援というイメージがあるが、タカガールデー当日、会場の雰囲気はどのようになっていたのだろうか?
「女性が多いので当然ですがこの日に限っては、応援の声のトーンがいつもより高いですね。タカガールデーの際は、当方が予想したよりはるかに多い女性客にお越しいただいたため、トイレは長蛇の列となり、無料配布のユニフォーム引換えの客列も、大混雑の結果、試合開始に間に合わないというトラブルもありました……。また、女性比率が上がったためなのか、ビールの販売数は他の試合に比べて落ちていますね」
会場は当日、無料配布されたピンクのレプリカユニを着た女性たちで埋め尽くされて、ピンク一色になるが、それはそれで独特の雰囲気があり選手たちもこの試合を楽しんでいるようだ。
「先ほど説明しましたタブロイドの取材ですが、女子高生からの取材を受ける選手が誰になるかは若手選手たちの間で押し付け合いになっており、指名を受けないベテラン選手たちは、『今年は誰が担当選手なんですかね?』とからかっていたりもしますね(笑)」
どの球団でも「イケメン選手」は女性からの注目度が高い。ホークスで言うと今年のオールスターでMVPを獲得した柳田悠岐選手、遊撃手の今宮健太選手、ルーキーながら今シーズン中継ぎとして大活躍した森唯斗投手など、若手が人気とのことだが中にはもっとディープな女性ファンもいるという。
「守備固めで出場することの多い城所龍磨選手や、決して派手とはいえない中村晃選手などもマニアックな人気を誇っていたり、また、2軍選手を熱心に応援する女性も多いですね。このチームは郷土愛と言うか、情が深いと言うか身内のように応援してくれる女性ファンも多いのが特徴かもしれません」
なお、ホークスでは普段の試合でも男女比率は半々に近いと言うが、日本一に輝いたことでますます女性ファンも増えるかも? <取材・文/トモMC 写真提供:SBH>
ホークスでは2006年頃から地元のテレビ局と協力して、年に1試合「女子高生デー」なるイベントを開催していた。今年度からは「タカガールデー」という名称で行われているがこの試合、とにかくヤフオクドームが女性一色になる。
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