更新日:2017年11月14日 14:02
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新東京都知事に期待!改正風営法施行で東京を変えよう【コラムニスト木村和久】

 眠らない街の東京が復活したとなると、次にやるべきことは、交通機関の確保だ。猪瀬さんは、深夜バスという、地味ながらいいとこまでやっていた。でも深夜運行するなら断トツ、鉄道ですよ。鉄道はメンテナンスがあるから、24時間運行はできないというけど、ニューヨークは深夜まで運行してるじゃん。ニューヨークの地下鉄は、主に複々線区間が、交代に運行して、メンテナンスに支障が来たさないようになっているらしいのだ。  そう考えると東京はJRや私鉄、地下鉄をうまく組み合わせれば、かなりの区間で複々線区間が出来る。例えば池袋~新宿~渋谷~大崎区間は、山手線と湘南新宿ラインが平行して走っているでしょ。どちらかが深夜運行して、どちらかが休めば。未来永劫、深夜運行が可能となります。  複々線区間を調べると、南北は大宮~都心~横浜が運行可能だし、東西でいえば、八王子(中央線と京王線利用)~新宿~千葉(総武線、京葉線、東西線混合)まで運行可能となる。そこらへんまで深夜に電車で行ければ、あとはタクシーで帰るとしても、だいぶ安く済むでしょう。  これは東京都知事が音頭を取って、大々的に鉄道深夜運行プロジェクトを進めるべきです。まずは実験的に週末だけやってもいい。それで充分、夜の街は活性化すると思うんですが。  この動きにタクシー業界が猛反発、みたいなニュースが必ず出て来るけど、こっちも新都知事に改革してもらわないと。タクシーの乗車率が減っているから、値上げという論理がそもそもおかしい。もっと気軽に乗れるように、安くすべきである。500円タクシーで安くしたというが、それは距離計算をすると、まだまだ高い。500円で結構な距離を移動できてこそ、500円タクシーの旨みがあるのだから。小型自動車やハイブリットのタクシーとか、いろいろ試行錯誤して、料金を下げてもらわないと。  そして最後の夜遊び改革の本命は、ぼったくり禁止の徹底である。東京にはぼったくり防止条例があるのだが、現在これがうまく機能していない。建て前は「料金等の表示義務」「不当な勧誘の禁止」「不当な取り立ての禁止」となっているが、同じ店での被害が100件くらいないと警察は動かないから。これは完全に舐められていますよ。ぼったくり側は、稼げるだけ稼いで、あとは誰かが逮捕されれば、また別の店をオープンさせるというイタチごっこですから。  そもそも風営法の深夜営業規制って、歌舞伎町で未成年の少女の傷害事件があったから、これはまずいとなって、ディスコ・クラブの営業規制がかけられた経緯がある。だから新宿歌舞伎町が夜遊びの健全化の鍵を握っているのだ。
木村和久

木村和久

 歌舞伎町を安全にすれば、日本中が安全になる。 ■木村和久(きむらかずひさ)■ トレンドを読み解くコラムニストとして数々のベストセラーを上梓。ゴルフやキャバクラにも通じる、大人の遊び人。現在は日本株を中心としたデイトレードにも挑戦
トレンドを読み解くコラムニストとして数々のベストセラーを上梓。ゴルフやキャバクラにも通じる、大人の遊び人。現在は日本株を中心としたデイトレードにも挑戦。著書に『50歳からのかろやか人生』
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