祝・上海ディズニーランド開業に学ぶ驚愕のマーケティング術【コラムニスト木村和久】
―[木村和久の「オヤ充のススメ」]―
― 木村和久の「オヤ充のススメ」その121 ―
上海ディズニーランドがオープンし、これで香港と合わせて、中国に2つのディズニーランドが存在することになる。作り過ぎなのか? 以前関係者に聞いたことがある話をしよう。ディズニーランドのマーケティング戦略は、2億人にひとつのディズニーランドということらしい。
日本は1億2000~3000万人いて、プラス、アジアのお客さんで充分2億人の商圏があると読んだ。しかし、ふたを開けると、中産階級が多いゆえ、日本人だけで、充分集客できた。そこでディズニーシーへと、施設拡大を図ったのだ。
そう考えると、中国は11億人いるから、もっとあってもいいと思えるが、実際の中産階級は、3~4億人程度と言われている。鄧小平の「富める者から先に富みなさい」の教えのもと、沿岸部を中心に、潤ったのは3分の1の人々。現在はこれでマーケティングが成立する。今後、中国はGDPがアメリカを抜き、超大国になるのか? それって、11億人が高級車に乗り、牛肉やマグロを食べるってことでしょう。それはどうだろうか。中国の発展は、今踊り場に来ているから、GDPもディズニーランドの数も現状維持だと思うんですが。
今後、新たにディズニーランドを開業させるとしたら、それはどこか? アメリカはすでに2つある。アメリカの人口は3億人、カナダと中南米を加えて4億人。マーケット戦略が見事に一致しているので、北米はないでしょう。
それよりもオーランドのディズニーワールドでワニに子供が襲われた痛ましい事件、そっちの対処で精一杯ですね。実は昔、ディズニーワールドのゴルフ場でプレーをしたことがあるけど、ブッシュにボールを入れて怖かった記憶がある。あのエリアは湿地帯で、ちょっと離れると、沼とも池とも見分けがつかない、ぬかるみが延々あった。「ここにワニいそうだな」と、冗談を言ってたが、まさか本当にいたとは。絶句です。
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