90年の歴史で初!将棋連盟理事解任騒動を田丸九段が振り返る
90年以上の歴史を有する日本将棋連盟が、前代未聞の事態に揺れている。ご存じのとおり、2月末に開かれた臨時総会で、理事5人の解任動議を採決。その結果、青野照市専務理事(九段)と中川大輔(八段)・片上大輔(六段)の両常務理事の解任動議が可決されたのだ。このように理事が解任されたのは、「将棋連盟史上初めてのこと」(田丸昇九段)だという。
解任騒動の背景にあったのは、言うまでもなく、“スマホ不正疑惑”に巻き込まれた三浦弘行九段を巡る処分だ。
振り返っておくと、疑惑が明るみになったのは昨年10月。竜王戦の挑戦者だった三浦九段に「不正行為の疑いがある」として、将棋連盟が挑戦者の差し替えを発表したのがきっかけだった。その後、『週刊文春』10/27号(10月20日売り)の「将棋『スマホ不正』全真相」と題した特集記事で、三浦九段に出場停止処分が下されたいきさつが明らかにされたのだ。
この文春の記事やその後の第三者委員会の報告書(概要版※2017年1月16日公表)によると、不正が疑われたのは、昨年7月の久保利明九段との対局と、8・9月の丸山忠久九段との2つの対局、そして10月に行われた渡辺明竜王とのA級順位戦。久保九段は30分も継続して離席したことなどから三浦九段の不正を疑い、渡辺竜王は将棋ソフトとの一致率との高さから連盟への不正告発に至ったという(丸山九段は不正を疑わず)。
連盟の島朗常務理事は、10月10日に渡辺竜王や羽生善治三冠らトップ棋士を集めて極秘会合を開催。そこで、疑惑を深めた連盟は翌11日に常務会を開催して、三浦九段への聞き取り調査を実施することに。疑いの目が向けられていることを知った三浦九段は、疑惑を否定しながらも、その場では自ら休場を申し出たという。だが、翌日には一転して、休場を撤回。連盟は竜王戦を主催する読売新聞社にすでに三浦九段の辞退を報告していたこともあって、常務会のメンバー9人のうちの6人での話し合いを通じて、急きょ、出場停止処分を下したのだった。
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