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「激安な業務用の商品」を家庭で使うときの注意点

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使って得するプロ仕様品を選ぶためのコツは?

 プロ御用達アイテムの中には、一般に転用しても高い効果を発揮するものがある。以前紹介した工場などの機械部品についた油汚れの除去に使う「ピンク石鹸」や掃除業者が使用する排水パイプ洗浄剤「ピーピースルー」などだ。実際に業務用を選ぶ際に、良品を引き当てるガイドラインはあるのだろうか? 工業ライターの石川玲子氏は、次のように話す。 「工業製品の場合は必要成分だけで作られていたり、高い効果を出すために強力な薬品が使われている場合も少なくないので、作用機序をよく知っておくべきでしょう。また、うっかり購入してしまうと、想像以上の分量が届いて使い切れないなどの問題が起こる可能性もある。内容量の確認を忘れずにしておくことですね」  入手先はホームセンターや業務用スーパーなどのほか、一般人も購入できる事業者向け販売サイトは、好きな人にとっては宝の山だ。業務用品販売サイト「モノタロウ」も事業者向けだったが、一般向けにも展開を開始した。だが、いわば「プロだけが知る愛用品」が欲しいときなどは、専門店を訪ねるのも一つの手だという。 「農機具や加工工具などの専門店では、例えば部品クリーナーなどのオプション的良品が併せて販売されています」(石川氏)  電化製品については、「家庭での設置環境と性能のバランスを見て選ぶべき」とサイエンスライターの川口友万氏。 「パワーや容量、値段など基本的な違いのほかに、仕様の問題もある。例えばネット上でも業務用掃除機を導入したという人を見かけますが、電源ケーブルを外に巻くタイプが多いので扱いが面倒。サイズも大きいので収納は大変で、タイヤが硬いため床材を傷つけるかもしれない。家庭には向かないことを前提に、条件が合うものを選ぶと満足のいく買い物ができると思います」 【川口友万氏】 サイエンスライター。富山大学理学部卒業。サイエンスニュース編集長。科学解説、オカルト解明など幅広く科学を取り扱う。著書に『オーラ?! 不思議なキルリアン写真の世界』(双葉社)など 【石川玲子氏】 ’81年、埼玉県生まれ。工業ライター。都内の大学の工学部機械工学科を卒業後、自動車部品メーカー、電気機器メーカーの設計部門エンジニアとして10年間ほど勤務。’14年からライターとして活動を開始 取材・文/SPA!業務用・プロ仕様品ファンクラブ ― 最強コスパの[業務用アイテム]を試してみた ―
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