プロが薦める“高くても買うべき”台所用品――長持ち、使いやすい、料理の仕上がりが全然違う
プロ御用達アイテムの中には、一般に転用しても高い効果を発揮するものがある。そのコスパを検証し、独断で秀・優・良・可別で判定してみた!
高橋総本店は東京・合羽橋に4店舗を構えるプロ御用達厨房用品の老舗である。一般の人も買うべき台所用品とは何か、同店調理道具部の結城隆之氏に話を聞いた。
「業務用品は値段が高いですが、一般用の製品よりも長持ちしますし、使いやすかったり、料理の仕上がりが違ったりします」
例えば同店で人気の銅のおろし金の場合、店頭価格で5000円前後から。100円ショップに慣れた目からはとても高く感じる。
「家庭であれば、10年15年は使えますし、目立てのし直しができます。銅のおろし金なら栄養も逃げず、総合的なコスパは良いです」
高いおろし金のメリットとは何か? 試しに、記者が大根をおろしてみると手が軽く、安いおろし金とは力の入り方が違う。そして何よりも大根の味がまったく違ったことに驚いた。ふわっと柔らかく、辛い。
「繊維を断ち切るので、水分を含んだままなんです。辛みは水分の中に含まれているものです」
記者も業務用の銅製卵焼き器(5500円前後)を持っているが、熱伝導率が高く、ふわっとひと回り大きく仕上がる。値段が高いだけのことはあるのだと実感した。
中華鍋や包丁もプロが使うものと一般売りのものとでは大きく差がある。中華鍋は驚くほど軽かった。
「チタン製だから軽く、女性が片手でも振れます」
包丁も、大きく鋼とステンレスに分けられる。鋼は切れるがさびやすい。ステンレスはさびないし丈夫だが、切れ味が悪い。包丁の「UX-10」(ミソノ/税込み1万~3万円台)は、スウェーデン鋼という鋼とステンレスの両方の良さを兼ね備えた素材だ。
「非常に切れ味が良くて軽い。私も家で使っていますが、切れないというストレスがありません」
さらに業務用厨房用品は長時間酷使することを前提に作られているため、切れない、重いなどの使う側の負担が少ない。その上、料理の腕も盛れるとあれば、高くてもコスパは十分だろう。
【高橋総本店調理道具部 結城隆之氏】
高橋総本店:東京都台東区松が谷 http://takaso.jp/
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合羽橋の業者「業務用厨房品は高くてもコスパ十分」
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