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六代目山口組が掲げる構造改革の全貌「“仁政”をもって抗争は終結」



「五代目山健組は、本家でも成立する」


 それでは山口組の再統合は今、どこまで進んでいると見るべきか。X氏に聞くと、次のように返ってきた。

「この期に及んで離脱者が勝ち残るとは、首謀者もそれに付き従う者たちも思っていない。現に神戸の中核組織である山健組は、幹部級から枝の組員まで再統合後の保険を掛ける者ばかり。先に触れた組織改革、構造改革と合わせて復帰する組員たちをどう振り分けていくか、六代目山口組執行部が差配していくのではないか。再統合に向けて舵が切られたことは、疑いようもない。

 そうである以上、神戸山口組の井上組長は、けじめをつけなくてはならない時期になったのではないか。本人は酒梅組など他所も巻き込んでしまったため、なかなか判断がつかないようだが、ならば、そう仕向けるのが側近たちの信義ではないか。さんざんマスコミを使って本家に砂をかけた正木は別として、入江、寺岡といった重鎮や、特に一番井上を想い、犠牲を払った実力者である池田孝志組長にもその責はあると考える。

『後に残された若い者のために立ち上がった』当初、井上たちはこんな大義を掲げて離脱理由を正当化したが、現状はどうか。織田の裏切りに始まり、救うはずの若者たちのほとんどが疲弊し、呆れかえっている。結局は自分たちの不満を若者に押し付けただけではないか。再統合の波は、足元から来ている。若者の顔色を見れば、わかるはずだ」

 再統合はもはや、両組織にとっても既定路線であり、若者たちの願いでもあるとX氏は説く。気になるのはその中身だ。現在、敵対している神戸山口組系の組員はなおさらだろう。

「縁のある者を頼り、気心の合う者同士、地域ごとにやりなおしたらいい。出戻りだからと差別をするつもりもない。今一度、山口組というものを真剣に考えて欲しい。男同士腹を割って語り合えばいい。それも男の醍醐味ではないか。これは本音ですよ。

 再統合では山健組の処遇が話題に上ることもあります。山健組の初代から現在の四代目までそうであったように、本家の承認があれば、山健組五代目組長をしかるべき人物に継承させられることを、彼らは忘れているのではないか。つまり、五代目山健組は本家でも成立するということ。

 迎える我々に必要なのは、仁政という言葉が象徴している。これは、恵深い、思いやりのある政治による統治を指す言葉ですが、これからの山口組は仁政をもって再統合を果たす決意がある」

 力による抗争終結ではなく、六代目山口組が仁政をもって終結を計るというのであれば、余計な犠牲者も出ない。一般市民が銃弾の恐怖に怯えることもない。ソフトランディング路線は意外にも思えるが合理的であり、現実味を帯びている。これが今の“分裂抗争”のリアルなのかもしれない。 <取材・文/日刊SPA!取材班>

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