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話題の新型iPadは“買い”か?強み・弱みを正直レビュー<第6世代iPad>

 Appleが発売した第6世代の「9.7インチiPad」。

 税別3万7800円から購入できる最安のiPadなのに「Apple Pencilが使える」として注目を集めている。従来のiPadファミリーは「Pencilが使える=Pro」「携帯性に優れる=iPad mini」「最安=iPad」の3カテゴリーでラインナップが組まれていた。Apple Pencilが使えるのは「Proの特権」であったわけだ。それが、今回最安のiPadでもApple Pencilが使えるようになり、iPad mini以外の全ての現行機種でApple Pencilで手書きが楽しめるようになった。そうなると、Proと何が違うんだろう、と思うだろう。

 結論から書くと今回のipadは「Apple Pencilが使える以外は全部違う」だ。

 その理由を具体的に紹介しよう。

実は10.5インチ Proの方が薄い


 9.7インチという一見中途半端な画面サイズは2002年に故スティーブ・ジョブズCEO(当時)が初代iPadを発表した時から受け継がれてきたもので、いわば「iPadの正統」だ。

 一方、iPad Proは一回り大きい10.5インチとかなり大きな12.9インチの2サイズ。12.9インチのiPad Proは700g近い重量があり手に持って操作するのはためらわれるほど。A4に近い画面サイズを生かして机の上で紙とペンの替わりに使う、あるいはキーボードを装着してノートPCライクで使うスタイルをオススメしたい。

 10.5インチのiPad Proは「9.7インチiPad」より大きな画面サイズでありながら厚みは1.4mm薄く、重量は同じ、画面の周囲のベゼルも狭いため横幅は4.6mm、高さも10.6mmのサイズアップに留まっている。特に薄いこととベゼルが狭いことの効果は大きく、デザイン的にもスマートで大きさ以上に軽く感じる。

 また、iPad Proは筐体の4隅にスピーカーが搭載されており、縦位置でも横位置でもステレオになる。「9.7インチiPad」は横位置で持つと左側からしか音が出てこない。もっともこの不満は、Bluetoothスピーカーやヘッドホンで容易に解消できる。

気になるApple Pencilの書き心地は?


 iPad ProのディスプレイにはProMotionテクノロジーが搭載されている。これは画面をスクロールした際やApple Pencilの描画時に画面の書き換え回数(リフレッシュレート)を毎秒60回から120回へと倍増させる機能だ。画面をよく見てみると、Apple Pencilのペン先を動かした時、ペン先と画面の描かれる線との間にわずかな隙間が空いているのがわかる。

 つまり若干描画が遅れているのだ。これはApple Pencilに限らずスタイラスペン共通の課題なのだが、この遅れがProMotionテクノロジーでかなり解消される。ProMotionテクノロジーは「9.7インチiPad」には非搭載なので、細かい文字を書くときや、素早くペンを動かした時にその違いが感じられるはずだ。

 さらに、「9.7インチiPad」のディスプレイは鮮やかさや見やすさもiPad Proにやや劣る。反射防止コーティングが省かれているため、ディスプレイへの写り込みが大きいほか、液晶パネルとカバーガラスの隙間もiPad Proの方が狭い。また、iPad Proのディスプレイは「9.7インチiPad」よりも鮮やかな色の再現性が高いほか、部屋の照明などに合わせてディスプレイの色を自動で変化さでるTrue Tone機能にも対応する。

 このように、ディスプレイに細かい違いが多いが、「9.7インチiPad」でも講義や会議のノートをとる、PDFに書き込みをしてメールで返信する、イラストをザックリ下書きをするといった用途ではApple Pencilの書き味に不満はほぼない。ただ、iPad Proのディスプレイは改良が進んでいるので動画や写真の編集、イラストの着色など正確な色再現が求められ、あるいは本格的なデッサンなどで精密な描きこみをしたいのなら、iPad Proを選んだ方が満足度は高い。

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Apple純正の外付けキーボードが使えない

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