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仮想通貨1000万円盗まれた話、漫画化が決定――「お金0.0」ビットコイン盗まレーター日記〈第14回〉

【Bar リグレット】 「いらっしゃいませ~」 ゆっくりと扉を開けると、長いカウンターの向こう側には白セーターの美女たちが4、5名にこやかに並んでいる。そのカウンターの一番奥、異様な気配を発している3人が僕を見つけて手をあげた。 バーA「おー。早かったなー」 僕「はしってきました!!!」 A「コッチコッチ」 狭い通路を他のお客さんの背中に謝りつつ、Aさんたちが待っている場所にたどり着く。 C「だれすかコイツ?」 A「うん。ちょとまってね。達也よく来た。カウンターの中はいりなさい。で、まずはCさんに自己紹介。」 僕「はい!ビットコイン盗まレーターの出野達也です!!!」 C「おまえか!!!!見たよ連載!!!マジか!!!やるなぁ!」 褒められた。そしてこの人、テレビで見たことがある。 A「えーと、達也こちらが、」 僕「はい、井戸さんですよね。ステーキけんの」 A「うん。有吉ジャポンとか見てたか?」 僕「はい。全部見てました。」 A「よかった。そしてこちらが…」 B「Bです。やっと会えたね。連載スタートおめでとう」 僕「ありがとうございます!!!!」 やっぱり僕の思ったとおり、Bさんは紳士だ。というか、紳士とはBさんだ。と言ってもいいほどに紳士だ。 僕は、Bさんみたいな紳士になりたい。他の二人には悪いけど、Bさんみたいな人になりたい。 井「オマエ…」 僕「はい!」 井「俺のこと酔っぱらいだと思ってるだろ…」 出会って2秒でハードなジャブが来た。井戸さんは酔っ払い界の中でも上級酔っぱらいといえるくらいの軟体で、僕の二の腕を掴んでモミモミする。 B「まぁまぁいどちゃん。もっとやって」 A「ゲラゲラ」 この3人…キャラはまったく違うけど、根っこは全員起業家だ。初対面だろうとなんだろうと、躊躇なくおもしろいほうに突き進む。 井「で、オマエ、どこ住んでんの?」 僕「新宿です!!!事故物件に住んでます!!!」 井「マジで!!!!」 A「持ってるデショウ」 B「うん。持ってる」 僕「でも、別にあれですよ。事故物件だからって、特になにも起きませんよ。」 井AB 「起きてんじゃねーか!!!」 3人に言われて気づいた。そうだった。全財産なくなったわ。 B「でもあれだよね。それがあったからこそ、いまこうやって良い時間が過ごせているわけだし、自分でちょっと儲けただけだったとしたら、使っちゃっておわりだったかもね」 A「そうそう」 僕「はい…そこはまだ乗りこなせてませんが、本当に感謝しています」 ママ「いらっしゃいませ~、あら、ずいぶんお若いのね。手伝ってもらっちゃってるけどいいの?」 A「うん。さ、達也、ママさんに自己紹介」 僕「はい!ビットコイン盗まレーターの出野達也です!!!」 マ「え……」 A「あー、ヒイちゃった。50cmあとずさりした」 マ「いや、その、そんなことないですよ。近づきます」 (ススス…) A「じゃあ達也、握手してもらいなさい」 僕「はい!!!!」 マ「いえ、それはちょっと…」 (スススス…) ママさんすいません。気持ちはわかります。 井「どこ住んでんの?」 僕「しんじゅく!です!!!!!」 A「ゲラゲラ」 B「いどちゃんは忘れっぽいんだよねー」 A「そうだ、さっきBさんと話してて、達也の連載、漫画化が決まったから」 僕「え!!!???」 B「うん。とても面白いものになりそうなので、これから漫画家さんを探します。がんばってね」 僕「ありがとうございます!!!!がんばります!!!」 なにからがんばればいいのか、わからないまま時は流れて。 この度、漫画も始まりました(マンガアプリ「GANMA!」にて、週刊連載が6/1開始!)。 次号へつづく
(いでの・たつや) 1994年、兵庫県生まれ。元かけだし俳優、高校卒業と同時に上京。文学座附属演劇研究所卒業後、エキストラ出演やアルバイト勤務を華麗にこなし、たまたま仮想通貨で得た大金を秒速で盗まれる。Twitterアカウント(@tatsuya_ideno
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速報!!!
なんと「お金0.0 / ビットコイン盗まレーター日記」の、コミカライズが決定しました!

6/1(金)より、マンガアプリ「GANMA!」にて、週刊連載が開始します!
閲覧は無料ですので、是非お楽しみください。
(GANMA!プレミアム会員は5/25(金)より先行配信開始)

【アプリ情報】
GANMA! - オリジナル漫画が制限ナシで読み放題
■公式サイト:http://ganma.jp/
■対応OS:iOS、Android、PCブラウザ
■料金:閲覧無料 / プレミアム会員は月額300円~

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