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ファミコンが遊び放題!月額300円の「Nintendo Switch Online」は高い?安い?

 このNintendo Switch Onlineへの反応ですが、肯定的な意見としては、 ・同様のサービス、PS Plusの月額514円に比べると安い ・好きなファミコンソフトが1本でもあれば元が取れる ・有料になったことでオンラインゲームのユーザーの質が良くなる  逆に否定的な意見としては、 ・そもそもオンラインで遊びたいソフトが少ない ・これまで無料だったのに支払うのが面倒 ・ファミコンにそれほど魅力を感じない といったものが見られます。  この月額300円は「安いか? 高いか?」と聞かれれば、「金額としてはそれほど高くはないが、サービス内容にややミスマッチが起きている」というのが個人的な感想です。現在のところ、加入者が無料で遊べるのはファミコンソフトだけ。ファミコンに惹かれるのは30代後半以降の世代がメインでしょうが、そうした世代はある程度自由なお金があり、ゲームを趣味として考えれば月額300円に負担感は小さいと思います。  一方で、中学生や高校生で自分のお小遣いから300円を出すという場合は相対的に負担感が大きいうえ、おまけとしてついてくるのは特に懐かしさのないファミコンソフト…………という状況です。  また、小さいお子さんのいる家庭では実質お金を払うのは大人ですが、親子で楽しむ場合は別にして、子供の教材費や習い事の月謝とも違った性質の出費でやはり負担増と感じるでしょう。PS4よりもユーザーの年齢層が幅広いNintendo Switchだけに、サービス内容にも多様性が求められるかもしれません。

無料で遊べるファミコンソフトは、画面の表示設定も選べる

 ちなみに先行して成功を収めているPSの定額制サービス「PS Plus」は、2018年3月末時点のデータで、PS4累計販売台数7900万台(月間アクティブユーザー数8000万人)に対し、加入者数3420万人という驚きの数字が出ています。単純計算では40%以上の加入率となり、この安定的な収入がソニーのゲーム&ネットワークサービス事業の近年の好調につながっています。任天堂にとっても、ハードやソフトのヒットに左右されない固定収入は非常に魅力的でしょう。  また、「Netflix」のような映画・ドラマ見放題や雑誌読み放題といった定額サービスが娯楽の主流になるなか、将来的なゲームやゲーム動画の定額配信サービスへの布石という狙いもあるかもしれません。PS Plusと同様にNintendo Switch Onlineが今後任天堂の収益のひとつの柱となるのか、半年後、1年後の推移も気になるところです。
ゲーム雑誌・アニメ雑誌の編集を経て独立。ゲーム紹介やコラム、書評を中心にフリーで活動している。雑誌連載をまとめた著作『はじめてのファミコン~なつかしゲーム子ども実験室~』(マイクロマガジン社)はゲーム実況の先駆けという声も
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