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山口組再結集は本当か?「任侠山口組がいよいよ合流」の噂で各所が大騒ぎ

 分裂から早くも3年がたった山口組。この間、浮かんでは消える雲のように、再結集の話が幾度となく取り沙汰された。しかし、ここにきて再統合に向けた動きが活発化しているという。ヤクザ担当記者たちに“山口組の今”を聞いた。 ピストル

「任侠山口組がいよいよ合流」の噂で各所が大騒ぎ

 ヤクザ業界の最大手として君臨してきた六代目山口組は、創立100周年の節目にあたる’15年8月に分裂し、造反組は神戸山口組を旗揚げした。さらに’17年4月には神戸山口組から任俠団体山口組(現・任侠山口組)が飛び出し、いまや山口組は三国志状態だ。  だがその実、水面下では歩み寄りの動きも起きているらしい。キーマンは、任侠陣営の織田絆誠(よしのり)代表だ。週刊誌ヤクザ担当記者は、今年8月初頭にヤクザ業界に広がった噂をこう振り返った。 「突然降って湧いたように『織田代表が任侠陣営を引き連れて神戸陣営に戻る』という話をあちこちで聞きました。彼らは警察当局を刺激するような派手なドンパチを極力避け、敵陣営に情報戦を仕掛けて心理的に揺さぶる戦術に力を入れてきました。ですから今夏の噂もその一種だろうと、タカをくくっていたんですが……」  この噂にはさらに尾ひれがついて、「任侠陣営と統合した神戸陣営は、そのまま六代目陣営に戻る」との壮大な未来図となった。だが神戸陣営の傘下組織の元組員は、単なる噂話とは言い切れないリアリティを感じたという。 「六代目陣営からの切り崩しを受けている神戸陣営では、有力幹部が相次いで離脱してジリ貧状態。もともと六代目陣営は、今年4月に『復帰者の受け入れ期限は8月』という内部通達を出しています。この時期を逃さず、名誉ある終戦条件で六代目陣営に戻りたいというのが、みんなの正直なところでした。そのためには任侠陣営を取り込んで勢力を大きくするのは妥当な判断でしょう。六代目陣営との出戻り交渉で切れるカードを増やすことになりますからね」  結局その数日後には、神戸陣営傘下組員たちの期待もむなしく、噂は尻すぼみになっていった。一方、それと入れ替わりに8月中旬から浮上してきたのが、「任侠陣営が単独で六代目陣営に戻る」という情報だ。関東の老舗組織の幹部も噂を信じた1人だ。
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朝日新聞まで報じる山口組顛末
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