小説家、漫画家、ミュージシャン…夢破れたときに何をすべきか?
―[魂が燃えるメモ/佐々木]―
いまの仕事楽しい?……ビジネスだけで成功しても不満が残る。自己啓発を延々と学ぶだけでは現実が変わらない。自分も満足して他人にも喜ばれる仕事をつくる「魂が燃えるメモ」とは何か? そのヒントをつづる連載第70回
私たちは思春期になると、創造性に魅了されるようになります。たとえばアニメや漫画なら、それまではアンパンマンやドラえもんなど国民的な作品を見ていたのに、徐々にマニアックな作品を見るようになります。それから「こういう物語こそ一番素晴らしい」という持論と、それを表現しようとするクリエイター願望が芽生えます。
しかしクリエイターとして成功できるのはごく一握りです。自分の力を信じて作品を発表すること。作品がパプリッシャーに認められること。そして消費者に認められること。これを長年に渡って続けられる人はまずいません。それどころか箸にも棒にもかからない場合が大半でしょう。
画家、ミュージシャン、小説家、漫画家、ゲームクリエイター、映画監督。多くの人間がクリエイティブな職業に憧れ、そして夢破れます。その絶望の中で、私たちはこう呟きます。どうせ何をやっても無駄だ、自分には才能がないんだから――。これが自分の人生を歪めるネガティブな信念になります。
ネガティブな信念の一つや二つ、誰にでもあります。しかし「創造」「競争」「恋愛」に関わる挫折は特別厄介です。この種の挫折はそのカテゴリーだけにとどまらず、人生の広範囲に影響を及ぼします。夢を諦めてまったく違う仕事に就いたとしても、ちょっとしたミスやトラブルで「自分には才能がないから」「どうせ何をやっても無駄だ」というネガティブ思考が浮かんできて、物事を良い方向に運べなくなってしまいます。
冷静に考えれば、「憧れていた職業」と「実際に就いた職業」に求められる内容が違うことは誰でもわかるはずです。でも、それがわからなくなるからこそ信念なのです。ですから、これを「そんなこともわからないで、いつまでも昔のことを引きずっているから、何をやっても上手くいかないバカなんだよ」という冷笑的な態度で捉えるのは明確な誤りです。もし本当にこの心の仕組みを理解しているならば、同意と慰めが生まれます。
「自分には才能がない」には二種類ある
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コーチャー。自己啓発とビジネスを結びつける階層性コーチングを提唱。カイロプラクティック治療院のオーナー、中古車販売店の専務、障害者スポーツ「ボッチャ」の事務局長、心臓外科の部長など、さまざまな業種にクライアントを持つ。現在はコーチング業の傍ら、オンラインサロンを運営中。ブログ「星を辿る」。著書『人生を変えるマインドレコーディング』(扶桑社)が発売中
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