ラベルを上にしてお酌するのはなぜ? 宴会マナーの必須知識
ボトルからお酒を注ぐ際は両手で持ち、必ずラベルを上にします。これは、ワインを注ぐ際に液だれするのですが、その時にラベルを汚さないようにするところからきています。本来、ビール瓶でラベルを上にする必要はないのですが、今や常識になってしまっているので、逆らう必要もないでしょう。あえてメリットを挙げるなら、年配の方はビールにこだわりのある人が多いので、「お、どこのビールだ」と言ってくることがあります。その時、ラベルが目の前にあれば即答できますね。
また、瓶や銚子は上の方ではなく真ん中から下側を持つようにしましょう。なお、置いたままのお猪口に注ぐのはマナー違反です。相手に持ってもらってから注いでください。
お酌をされるときは、ビールと日本酒はグラスやお猪口を両手で持って、注いでもらいます。もし前のお酒が残っている場合は、飲み切ってから受けるのがマナーとされています。ただし、これは一気飲みなので筆者は反対です。つぎ足されても問題ないと思いますし、「飲みすぎてしまったので少しだけ」と臨機応変に対応するといいでしょう。とはいえ、部下にお酌をしたときにグラスを空けるのを見て、「こいつはどれだけ酒好きなんだ」と勘違いしないためにも、常識を知っておくことは無駄になりません。
ちなみに、ワインを注がれるときは、グラスを持たないようにしてください。相手が社長でも、置いたまま注いでもらうのが基本です。
タバコはその場はもちろん、喫煙所で吸うのも我慢した方がよいでしょう。目上の人に非喫煙者がいると、匂いに反応されかねません。
あとは、飲むペースをコントロールすることです。お酒が好きでもスローペースに抑えておき、お酌をされたときだけ普通に飲むというので十分。酔いたいなら、個人的に2次会に行けばいいのです。くれぐれも、上司も取引先もいる忘年会や新年会で、タダ酒にありつこうなどと考えないようにしましょう。
あまり、このような古い常識にこだわるのもカッコ悪いものです。状況によってケースバイケースのこともありますし、接待の場合は相手に合わせる必要もあります。しかし、自分の引き出しを増やしておくのも悪くはありません。頭の片隅にでも入れておいてください。お酒を毎晩飲むため、20年前にIT・ビジネスライターとしてデビュー。酒好きが高じて、2011年に原価BARをオープン。2021年3月には、原価BAR三田本店をオープンした。新型コロナウイルス影響を補填すべく、原価BARオンライン「リカーライブラリー」をスタート。YouTubeチャンネルも開設し生き残りに挑んでいる
相手が社長でもワイングラスは置いたままで
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