2018年の自動車業界は何があった?不正問題から話題のクルマまでふり返る
そうしたなか年末恒例の行事である日本カー・オブ・ザ・イヤー(以下COTY)が決まった。第39回COTYはボルボXC40だ。ボルボは、COTY史上初の2年連続の受賞という快挙だった。
私は、今年で選考委員になって9年になるが、今回も①パーソナルモビリティの素養があるか、②30年後も安心できるクルマかどうかの2点で選考した。①の定義は人ひとりあたりの移動エネルギーが少ないこと。②は超高齢社会に対する策で、今年は自律自動運転技術への連動が図られているかをポイントにした。
なかでも10点を入れたクラウンと7点のXC40は、②の理由から高得点とした。
特にXC40は「2020年までに新しいボルボ車での交通事故による死亡者や重傷者の数をゼロにする」という安全思想を、昨年のXC60に引き続き具現化している点を評価したのだ。一連の騒動で、スズキとスバルは今年の選考を辞退したが、こうした残念な出来事は今年を最後に、新元号になる来年は、明るい話題が多い自動車業界であってほしい。
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<2018-2019 日本カー・オブ・ザ・イヤー得点表>
1位 ボルボ XC40(363点)
2位 トヨタ カローラ スポーツ(314点)
3位 フォルクスワーゲン ポロ(197点)
4位 トヨタ クラウン(170点)
5位 ミツビシ エクリプス クロス(156点)
6位 マツダ CX-8(111点)
7位 アルファ ロメオ ステルヴィオ(106点)
8位 BMW X2(47点)
9位 ホンダ クラリティ PHEV(36点)
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ボルボXC40の受賞理由は、日本の道路環境にちょうどいい扱いやすいサイズでカジュアルかつスポーティなスタイリング、上質な北欧デザインで収納スペースが充実していて機能性も高いインテリアのほか、スポーティさと快適性をきわめて高いレベルで両立し、気持ちよくドライビングを楽しめる点、高度な安全装備を全車標準しているところが高く評価されてのもの
先進のプラグインハイブリッドシステムをスペースの自由度が少ないセダンというパッケージの中に搭載。100kmを超えるEV走行が可能であり実用性は高い点を評価。イノベーションによって次世代高級車のあるべき姿をいち早く実現している
女性の意見を重視して開発されたにもかかわらず、女性に媚びることなく、どのようなユーザーにも受け入れられる使いやすいクルマになった点に加えて、そのスタイリングや安全装備の充実化と手頃な車両価格を両立している点も評価された
2018-2019 日本カー・オブ・ザ・イヤー「ボルボ XC40」
イノベーション部門「ホンダ クラリティ PHEV」
スモールモビリティ部門「ダイハツ ミラ トコット」
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