更新日:2022年12月25日 20:38
カーライフ

三菱、4年ぶりの新型車エクリプスクロスを発売。オールドファンの評価は?

 前回は、世界を震撼させたVWのディーゼル不正問題を思い出してもらったわけですが、かつて、世界はともかく日本国民を三度もズッコケさせたのが、三菱自動車による“三顧の礼”ならぬ三度の不正。そんな同社は目下、日産自動車傘下で四度目の正直で再建中なわけですが、このたび4年ぶりに新型車エクリプスクロスを発売しました!
三菱から4年ぶりに新型車が登場

このジャンプは通称「西郷どんジャンプ」。鈴木亮平を意識しておりもす。我らモテないカーマニア軍団は週末欠かさずNHK大河ドラマ『西郷どん』を見ておりもす!

MJブロンディ改め永福ランプ=文 Text by Shimizu Souichi 池之平昌信=写真 Photographs by Ikenohira Masanobu

「ランエボの血脈が保たれた」とオールド三菱ファンも安堵!?

 三菱自動車から、4年ぶりに新型車が出ました! 考えてみりゃ4年間も新型車を出さずに、よく持ちこたえもんだ。エライ!  と言っても、エライのは主に三菱ディーラーかな? 近所の店では、お客様のクルマが見えなくなるまで最敬礼している姿が涙を誘った。苦労しただろうなあ……。  ところで、なんで4年間も新型車を出せなかったんだっけ?  もう忘れてる読者も多いと思うが、2年前、燃費データをごまかす不正が明るみに出たから。それ以前にも2回、リコール隠しという不正をしていたので、「今度こそダメ」と言われたが、ギリギリで日産が救済。4年ぶりの新型車エクリプスクロスの発売にこぎつけたのです。  我らモテないカーマニア軍団の三菱車ファン池之平昌信(流し撮り職人)も、感激の涙を流していた。なにせ彼は最近、ランエボVI(激安ド中古)を手に入れたばかり。ヨロコビの二重奏である。 「これでランエボの血脈が保たれました。本当によかったです」(職人)  実際乗ってみると、なかなかいいクルマだった。ボディはしっかりしてるし、乗り心地もいい。エンジンは1.5リッターの直噴ターボ。小さな排気量で、SUVの軽くはないボディをそれなりに加速させる。燃費も悪くない。 「このクルマには、ランエボで培った4WD技術、つまりエボのDNAが生きてるんですよ!」(職人)  確かに三菱の4WD技術は世界に誇るもの。それが残ったのは日本人としてうれしいが、ランエボと違ってあんまりパワーがないので(150馬力)、ランエボの4WD技術までは必要ない気も……。 「いやいや、エクリプスクロスもランエボのようにクイクイと曲がってくれますよ。僕はラリードライバー増岡浩さんの助手席で体感したから間違いないです!」(職人)  つってもまあ、公道にパリダカみたいな砂漠があるわけでもなく、東京にはあんまり雪も降らない。宝の持ち腐れでは……と思ったが、なにせ4年ぶりの新型車。武士の情けで黙っておいた。 「カッコもいいでしょ?」(職人)  最近の三菱車は、顔にX字の切れ目が入った機動戦士ガンダム的な顔をブランドイメージにしている。このクルマもソレですが、考えてみりゃ三菱と言えばランエボ。ランエボと言えば元祖ガンダム系デザイン。ガンダムがガンダムになったのだから、これも慶賀の至りである。
エクリプスクロス

【エクリプスクロス】エクリプスクロスは253万2600円~。前輪駆動と四駆をラインナップ。最上位グレードでも309万5280円とXC40よりも80万円お安くなっております。ランエボのDNAを感じるかは貴方次第

 しかもしかもこのエクリプスクロス、後ろから見ると少しだけボルボに似ている。それだけでなぜか少し上品に見える!
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本家ボルボの新型車と乗り比べ!
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1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中

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