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クレカなしで買い物できる「Amazon×キャリア決済」がスゴい

航空券も買える!?

 その気になれば、キャリア決済で航空券も購入できる。ひとつ例を挙げれば、国内LCC(格安航空会社)のバニラエア。東京から石垣島までの便を片道7000円台で販売してたりもする会社だが、これをキャリア決済で買うことが可能だ。  この代金はもちろん、翌月の通信料金に加算される。仕組みはクレジットカードのそれに極めてよく似ている。無制限にキャリア決済を利用できるわけではなく、ちゃんと上限金額が設定されている点もクレジットカードと共通している。  筆者としては、若者よりも外出する頻度が少ない中高年者にこそAmazon×キャリア決済をぜひ利用していただきたい。私事になって恐縮だが、できれば今年中に「Amazon×キャリア決済活用術」と銘打ったシニア層向け講座を開催しようかとも考えている。  今やAmazonは「何でも屋」と表現すべき存在だ。食料も家電製品も本も雑貨も日用品も、とりあえずAmazonのページを開けば何とかなるという昨今。しかもキャリア決済の使い方をマスターすれば、わざわざクレジットカードを入手するために審査を受ける必要もない。

クレカを使わない日本人

 日本の高齢者は、クレジットカードの保有率が低いと言われている。筆者の間近を見渡してみても、それを思わせる光景はある。たとえば数年前に、旅行会社「てるみくらぶ」が突然倒産してしまったということがあった。その会社のパッケージツアーで旅立った顧客が渡航先にいるにもかかわらず、だ。 記者会見で社長は「お客様には自力で帰ってきてもらうしかない」と話したが、そこで取り沙汰されたのは「クレジットカードを持っていない渡航客」だった。クレジットカードはおろかデビットカードも作ったことがなく、多少の現金のみで海外旅行をしている人が少なからずいたのだ。 クレジットカード クレジットカードとデビットカードを混同し、「どうせ自分は審査に落とされるから」と思い込む人が確かに存在する。また、デビットカードを持ってはいるが殆ど使わないという人も見受けられる。だが一方で、月額製のスマートフォンはちゃんと所持している。日常生活にクレジットカードが根付いている欧米人から見れば、これほど奇異な光景もないだろう。だからこそ、日本ではキャリア決済が極めて大きな効力を発揮するのだ。<文/澤田真一>
ノンフィクション作家、Webライター。1984年10月11日生。東南アジア経済情報、最新テクノロジー、ガジェット関連記事を各メディアで執筆。ブログ『たまには澤田もエンターテイナー
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