ユニクロはちょっとシンプルすぎてつまらない、もう少しいい服が欲しいけれど、一着数万円もするブランドものは必要ない……案外そう思っている男性は多いのではないでしょうか。今回、紹介するPLST（プラステ）がまさにそんな立ち位置。あまり知られていませんがユニクロやGUなどと同じファーストリテイリンググループに属するブランドであり、店舗数は駅ビルを中心に100店以上展開されています。 　レディースのイメージのあるブランドですが、実はメンズもなかなかの出来。それもそのはず、何しろユニクロの巨大なリソースを活用することができるのですから。ユニクロと同じく質の高いアイテムが多いですが、大きく異なるのはデザイン性。シンプルで無難なユニクロと比べるとPLSTはトレンドを強く意識しており、面白い服が多い。 　ただ、30代以上をメインターゲットとしており、原宿で見かけるデザイン服とはまったく異なる落ち着いた印象。大人がちょうどほしい「ユニクロ以上ブランド未満」を叶えてくれます。値段もユニクロに少し毛が生えた程度でそこまで高くない。知名度はまだまだですが、実はすごくコスパも満足度も高いです。 　さて、今回はそんなPLSTのミリタリーシャツ。ユニクロなどでも展開されるようなアイテムですが、こちらは身幅と肩幅をグッと広く設定し、体形をすっぽり隠してくれる設計。それでいて10代のファッションのようにダボダボになることのないようにシルクのようにテロッと落ちた印象を与えてくれるテンセル素材を使用。 　ほどよいツヤ感もあり、サイズが大きくてもヤンチャな印象になることがありません。デザイン的にアウターとして使うことができますが、素材はあまり厚くないので春秋にはインナーとしても使えます。 　シルエットも素材感も使い勝手も抜群で、デザインはユニクロから半歩進めた遊び心がある。このくらいのちょうどよさを求める人は多いのではないでしょうか。シャツだけでなくダウンやスーツなど幅広く展開しているので一度触れてみてください。お気に入りのブランドが一つ増えると思いますよ。おすすめです。 【今週の掘り出し物】 　ワークマンのカットソーが案外、質が高くてお気に入り。なんと価格は500円。色違いで買って重宝しております。 商品、衣装／すべて私物　撮影／山川修一（商品）　岡戸雅樹（人物） ファッションバイヤー。最新刊『MBの偏愛ブランド図鑑』のほか、『最速でおしゃれに見せる方法 <実践編>』『最速でおしゃれに見せる方法』『幸服論――人生は服で簡単に変えられる』など関連書籍が累計200万部を突破。ブログ「Knower Mag現役メンズバイヤーが伝えるオシャレになる方法」、ユーチューブ「MBチャンネル」も話題に。年間の被服費は1000万円超！ （Twitterアカウント:@MBKnowerMag）