ライフ

日本初上陸!世界で大流行の「斧投げ放題」を一番乗りで体験してきた

快感だけではない、スポーツとしての奥深さもある

 なんとなく斧を投げる感覚がわかったタイミングで店員さんがルールを教えてくれる。1人10投を5投ずつ交代で投げ、その合計点を競いあうというものだ。的の真ん中が6点、そこから外側にいくにつれて4点、3点、2点、1点と得点が下がっていく。  的の上に2つの青いマークがあるのだがそこにあたれば8点。同行したカメラマンと勝負しようとしていると店員さんが教えてくれた。  結果は筆者が2点でカメラマンが0点という、しょっぱい結果に。それからは途中休憩をはさみながら斧を的に50回ほど投げた。大体40回目くらいから、なんとなくコツをつかみはじめる。すると、途中で奇跡が起こる。5回連続で的に刺さったのだ。嬉しい。そしてめちゃくちゃ気持ちいい。この快感は、確かに世界で流行するに値する。

「運」が大事かと思いきや、コツを掴むときちんと刺さる

 コツとしては呼吸を整え、的にあたる軌道をイメージしながら斧を投げる。少しの心の乱れが命取りになる。最初にあった怖さはなくなり、気付けば黙々と体と心と斧を一致させ、的に向かって投げていた。これを本場アメリカではお酒を飲みながら気軽にバンバン斧を的に当てるというのだから、アメリカ人の精神力の強さを思い知らされる。  そして30分があっという間に終わった。疲労感というより、適度に運動したという心地よい達成感が体に残る。体験前はストレス発散の為に思いっきり斧をぶん投げるイメージだったが、実際はまったく違う、精神の集中を必要とする「れっきとしたスポーツ」なのだ。

店内の写真。ここでお酒を飲むこともできる

 的に刺さらなかったのは自分の精神力のなさだとちょっとしたアスリート気分でいると、店員さんから「斧が悪いのかもしれません。今度来るときはいい斧用意しておきますのでまた来てください」と一言。いや、斧のせいにはしたくない、上手くなりたい。店を出る時には自分の向上心という野獣が解放されていた。  本国アメリカでは家族みんなで斧投げを楽しむこともあるらしい。気軽に楽しめて貴重な体験が出来る斧投げが浅草の新しい観光名所になる日も近いかもしれない。<取材・文/南ハトバ(僧侶兼ライター)>
1
2
おすすめ記事