「本当は6月に試合する予定だったんですよ。ポスターにも載っていたのに。みんなにやりたくないって断られて。その後もやっと相手が見つかったと思ったら、結局は流れてしまう。約3か月に1回のペースで試合に出て波に乗ってきたのに。このままでは、せっかく作ってきたものが途絶えてしまうなって」 　AYAさんは“元セクシー女優の格闘家”として知名度を上げつつあったが、試合にもAVにも出ていなかったら忘れられてしまう。そこで、1年間休業していたAVにも復帰した。とはいえ、いつでも戦う準備はできている。 「ゆくゆくは彼女たち（渡辺華奈選手や村田夏南子選手）と対戦して、私のほうが強いと証明したい。最終的な目標はさらに遠いところにありますが、まずはしっかりと足元を見て、一歩一歩進んでいきたいですね。近い目標と遠い目標の両軸で考えないと、階段で転んでしまう。階段をのぼる時は、上を見るのではなく下を見るんです。だから、どんな大会であろうと絶対に勝ちます」 　柔道家から紆余曲折ありながら再び戦う決意をしたAYAさん。長く試合が決まらない状態が続いていたが、12月1日に「BRAVE FIGHT 21」にて藤森祥子選手（Brightness）と対戦することが決定した。彼女は自分でも予測できない人生を歩んできたというが、今後は総合格闘家とセクシー女優の両方で頂点を目指す。＜取材・文／藤井厚年、撮影／長谷英史＞明治大学商学部卒業後、金融機関を経て、渋谷系ファッション雑誌『men’s egg』編集部員に。その後はフリーランスとして様々な雑誌や書籍・ムック・Webメディアで経験を積み、現在は紙・Webを問わない“二刀流”の編集記者。若者カルチャーから社会問題、芸能人などのエンタメ系まで幅広く取材する。X（旧Twitter）：＠FujiiAtsutoshi