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自分はうつ? と感じたときに試したい、1日3分の“うつぬけ”メソッド

原因を追究しすぎる人は、うつを呼びやすい

 また辛い目にあったときに「なぜ自分はこうなったのか」と原因を追究してしまう人が男性に多いとか。これも、うつになりやすい人に共通する考え方だ。 考える人「例えば会社で嫌なことがあったとき、自分はなぜこの会社に入ってしまったのか……などと考えてしまうんです。  そうすると、会社に入った理由は大学の推薦だった。じゃあなぜあの大学を選んだのか、高校時代の頑張りが足りなかった。中学時代なぜあの高校を受験してしまったのか、親が塾に行かせてくれなかったから……などとどんどんさかのぼることになり、結局“親が悪い”というところに行き着きがちです(笑)。  だけど、このように原因を究明したところで状況が回復するほど事態は単純ではありません」  確かに、たとえ辛さの原因がわかったとしても、今の状況は変わらない。親から「お前の育て方が悪かった」などと今謝られたとしても、現状抱えているトラブルがいい方向に回復する近道にはならないだろう。 「ネガティブを引きずったり、辛さの原因を追究したりと、うつになりやすい人は“うつを呼ぶ考え方”をしているんです。もし今、鬱々としている状態から抜け出したいと思っている人がいたら、1日3分でうつ状態を“やめる”方法が、自著『1日3分でうつをやめる。』に書いてありますのでぜひ1度試してみてほしいです」

身近に辛そうな人がいても、無理して相談に乗らないこと

 また、自分の家族や友人に精神状態が辛そうな人がいたらどうすればいいのだろうか? 「専門家のところに行くよう勧めてください。 もちろん相談に乗ってあげるのもいいですが、何度も何度もネガティブな悩みを相談されると、聞く方もだんだんとしんどくなってきて、結果友情関係などが壊れてしまうかも。 なので共感はしつつも、無理な頼みをされたら無理と言うしかありません。大切な人が苦しんでいるのを見るのはつらいですが、“何かできることある?”といった“May I Help You?”の精神で接するのが一番です」  川本氏はうつ病で休養中のクライアントに、はやく会社に戻りたいと相談されたときこのような言葉をかけているという。 「会社は生活の保証はしてくれるけど、人生の保証はしてくれないよ」  働き盛りの30代~50代、もちろん仕事は大切だが、メンタルをないがしろにすると、取り返しがつかない事態に陥るかもしれないのだ。日頃からマイナス思考だったり、卑屈な考えを持つ人は、今一度自分の心の状態を見つめ直してもいいかもしれない。 【川本義巳さんプロフィール】
『1日3分でうつをやめる。』川本義巳著(10月25日発売)

まんが:細川貂々『1日3分でうつをやめる。』より

 うつ専門メンタルコーチ一般社団法人エフェクティブコーチング協会代表理事。高校卒業後、SEとして20年以上メーカーに勤務。大手IT企業への転職を機にうつ病を発症、寝たきり状態になり、1年2か月の休職を余儀なくされる。職場復帰後も6年間うつ病に悩まされ、さまざまな方法を試すが失敗。2007年コーチングに出合い、うつ病を完全克服。その体験をきっかけにうつ専門のプロコーチになることを決意し、現在のメソッドを開発。9年間で1万件以上の相談、指導を行う。 <文/満知缶子>
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